2015年1月25日日曜日

「おまえんとこで全部やらんかーい!」方式

最近仕事での営業回りが多くなり、色々な会社の方と話す機会が増えました。
先日は大手デベロッパー会社の再開発や共同建て替えなどを行っている方とお話しました。

このところ、神戸では市営や県営の公共住宅や旧公団が建てた共同住宅の空き家問題や老朽化、耐震問題、入居者の高齢化、それに伴うエレベーター設置工事費の問題、行政の維持費問題など様々な課題について議論されることが増えてきています。一方でアベノミクス以来地価が上昇し始め建設費の高騰で事業者が用地を仕入れるのに苦労しています。

建て替えを行えれば少なくとも上記の課題のいくつかは解決できるのですが現在入居されている方々がおられるため簡単にはいきません。もちろん建築費を誰がどうやって負担していくのかという問題もあります。

お話を聞いた会社は大阪を拠点としていて神戸と同じ課題を抱えているとのことでしたが、大阪府や大阪市のやり方は神戸と違っている、とのことでした。

神戸ではニーズのある地域では建て替え、それ以外は修繕という風に仕分けを行い、建て替える建物の入居者を他の建物に移し工事を行います。ところが住み慣れた場所を離れるのを受け入れられない入居者が多く、市の職員が長い時間をかけて説得や調整をすることが多いようです。

大阪の場合、建て替える建物の敷地内に新しい建物を新築し、そこに入居者を移した後古い方の建物を解体する手法をとっているそうです。(保育園や幼稚園が運営しながら建て替えるのと似ていますね。)

これなら話が早く進みます。また、事業すべてを民間の事業会社に請け負わせるそうです。事業計画、入居者との交渉、建設、購入者募集など全ての業務を民間が行うので行政の負担は軽くスピードが速いそうです。

請け負う事業者は大変ですが、上記の通り今用地を仕入れるのが難しい状況なので利害が一致し積極的に考えることができるわけです。また任せてもらった方がスケジュールもはっきりし、やりやすい、とのことでした。

なるほど…です。

この問題は神戸を含め全国の行政が頭を悩ませている問題です。
大阪の「おまえんとこで全部やらんかーい!」方式、採用検討の価値あり、ではないでしょうか (笑)。