2020年4月1日水曜日

リモートワークに対応できない住宅

新型コロナウィルスの影響が日に日に拡大し、日本はもちろん、世界でリモートワークで働くしかない状況になりつつあります。

前回のプログでは、そのようになった場合には住宅も対応する必要が出てくるだろう、という話を書きましたが、今夜の報道番組で一般的なマンションに住む人が困っている様子を特集していました。

見ていて思ったのは、まだ小さい子どもがいる世帯で、マンションに住みながらのリモートワークは、かなり難しそうだという事です。赤ちゃんの泣き声、子ども達の騒ぐ声の響く家の中では、仕事にも集中出来ないし、Web会議もしにくい、という問題があります。リビングの片隅はもちろん、寝室に逃げ込んで仕事をしようとしても、子ども達は無邪気に追いかけて来ます。番組で取り上げられていた方は結局、カラオケボックスで仕事をする羽目になっていて、ちょっと笑ってしまいました。

我が家は一戸建て住宅ですが、子どもの勉強スペースや妻の家事室(パソコン部屋)、私の書斎など、集中したり、勉強や仕事の書類や書籍を家の中の他の物に混じらないようにするため、小さな個室が用意されています。テスト、受験勉強をするにも、仕事をするにも「こもれる部屋」は重宝します。

マンションにも最近は書斎付きや、勉強スペース付きといった間取りが多少はありますが、まだまだ少数派です。今後のマンション商品開発の大きなテーマになって行く事と思われます。

2020年2月28日金曜日

専門+好きな事

昨日、知人から誘われていたクリスマスコンサートに行って来ました。
仕事だったので18時の開演にはとても間に合いません。おまけに渋滞、会場の教会近くで道に迷い、着いたのは19:30を回っていました。

コンサートはフルート奏者、ピアノ奏者による器楽と声楽によるクラッシックで、私のようなロックやブルースを聴くくらいの音楽素人には、あまり馴染みのないジャンルでしたが、地域の教会で行われるコンサートとは思えない実力のある音楽家の迫力ある演奏に圧倒されてしまいました。

遅れて着いた為、席の大半が埋まっていて前から2番目に空いてる席を見つけ座ったのですが、独唱では鼓膜がビリビリいう程の声量を感じ、観客はみんな唖然とした表情で聴き入っていました。
フルートの演奏もあそこまで間近で観るのは初めてで、正確で素早く、感情のこもった演奏が素晴らしかった事は勿論ですが、息を吸う時のタイミング、吸う空気の量、息づかいに驚きました。
ピアノ演奏はベートーベンの、古典派からロマン派に移行する時期に作曲されたテクニックのいる楽曲を弾丸のような速さでとても正確に弾く、運動神経と記憶力に皆感心し、拍手喝采でした。

コンサート後に演奏者と観客の一部によるお茶会があり、みんなでお話をしました。
私は若い頃から、いつか音楽を楽しむための建築を作りたいという想いがあり、建築設計の道を選んだので(時々忘れかけてしまってますが)、演奏者の方々に、こじんまりした響のよいホールを知っていたら教えて下さい、と尋ねてみました。

すると3人の口から、堰を切ったように様々なホールの名前や特徴、どんな要素が良かったのか、理想の音響や建築的条件などの情報が溢れ、予想外に会話が盛り上がったのでビックリしました。

また反対に、音楽家は音楽だけでなく、建築にも興味があるとの事で、お勧めの建築物を教えて欲しい、と質問されました。私は暫く考えた後、閑谷学校がお勧めだ、と答えました。

仕事をしていると、このような人達とお互いに時間を忘れ、夢中になって話をするという機会は稀です。その原因の一つは、仕事の最終目的にお金が絡むからなのかもしれません。音楽は共通の言語、と言う時がありますが、思い返してみると自分の人生において、無条件に人に共感したり、今という時間に没頭できたのは、相手と自分の間に音楽という共通のコードがあった時のように思います。










リモートワークの時代がやっとやって来た。

こんにちは、というか超お久しぶりです。何年ぶりかわからないくらいこのブログから離れていましたが、今日から再開。できれば毎日更新したいと思います。3日坊主にならないよう頑張ります。

このブログでは、住まい方、働き方、暮らしのためのお金を得る方法など変化する時代に合わせ暮らし全体をどう最適化して行けば良いかを考え記事にして来ました。

数年前からインターネット上でデータにいつでもアクセスできるクラウド時代となり、これからは満員電車に揺られて通勤や通学する時代ではなくなるといった事を記事にあげていましたが、今回のコロナウィルス世界拡散によって、通勤自粛や学校閉鎖という移動が強制的に制限される事態となり、リモートワークを好む好まざる関係なく選択せざるを得ない状況に陥りました。おそらくこの事がきっかけとなり、リモートワークへシフトする流れが世界的に加速するのではないかと見ています。多分数年で時代は大きく変わるのではないでしょうか。

既にシェアオフィスなど、企業や個人事業主が事務所経費を抑えて賢くビジネスを行う流れが始まっていますが、リモートワークはその先をいくものです。個人ビジネスを副業も含め遠隔で自宅にて行なっている人たちにとっては、移動する事なく打ち合わせをしたりセミナーや集客を行うのは今や、当たり前の事になっています。

私自身も、zoomやskypeを使い、本業の建築設計や、サブで行なっている資産運用のレクチャーなどをもう1年以上行なっており、日本全国はもちろん、海外の方ともビジネスを行なったりやコミュニケーションをとったりしています。この環境に慣れると、わざわざ電車やバス、時には新幹線や飛行機といったコストと時間がかかる乗り物に乗って打ち合わせに出向くといった事が非常にナンセンスに感じられます。web上でいつでもどこでも気楽にコミュニケーションをとった方がどう考えてもリーズナブルです。

また、普段そのような仕事のやり方をしていて、時々オフラインでコンタクトする時には特別感が出るので、対面でセミナーを行うなどのイベントが引き立ちます。

言うのを忘れていましたが、私は昨年2019年春に独立し株式会社を立ち上げました。
これまでのサラリーマン時代はどこの会社に所属していた時もオフィスで働いて来ました。今となっては非常に時間とエネルギーの無駄となる通勤、出張をするのが当たり前の時代でしたが、今の自分の会社では無縁になり、大幅に有効に使える時間が増えました。
また、会社の経費上もメリットが大きく、これからは多くの企業、個人が私と同じようなスタイルを選択するのではないかと思います。

そうなった場合、世の中はどうなっていくかを考えて見ると、まずオフィス需要が激減するのではないかと思われます。今国内では都心を中心に金余りの投資家、企業がたくさんオフィスを作り、新しいビルが乱立しています。これは日本だけでなく、中国、アメリカ、アジア・ヨーロッパ諸国でも同様の事が起こっていますが、私から見ると、ずっと違和感があります。そんなに作ってどうすんの。。。もうオフィス、いらなくなる時代が来てるよ、と思ってしまいます。

次に変わるのは住宅。今までは住空間専用だった住宅は、これから住むだけでなく、働くための機能も併せ持つ必要が出て来ます。従来のマンションの間取りで在宅で働こうとすると、リビングの一角や寝室などの住空間の一部を働くための空間に充てる事になりますが、実際やってみるとこれが宜しくありません。

家族が外出しているときは静かで仕事に集中できますが、子供が学校から帰って来てゲームをしたりテレビを見たりしだすと集中力が落ちます。電話もできないし困った事態になります。

寝室でやるにしても、もともとそんなワークスペースを見込んだ広さになっていないため、かなり窮屈です。初めはいいですが、だんだん仕事に必要な資料などが増えてくると、本棚を置きたい、とかコピー機を置きたい、など新たなニーズが出て来て対応できなくなって来ます。

私の場合、自宅を建てた時に、将来自宅で設計事務所を始めるかもしれない、と言う想定があったので、玄関の横に狭いながら(4畳しかない)独立したワークスペースがあり、家の中の騒音から隔離された場所で仕事に関するものだけを置けるスペースが確保されています。

この、仕事に関するものだけを置ける、ということが非常に重要で、上記のように働く場所が住空間と兼用の場合は、重要な仕事上の書類と家族のプライベートな書類が混在するため、場合によってはゴミの日に必要な書類がゴミに紛れて捨てられてしまうなどといった惨事が起こり得ます。特に子供は宿題のプリントなどをリビングに散らかしたままにしたりするので、書類がどっかいった、とか平気で起こります。そう考えるとこれまでの、○○LDKという表示が当たり前だった住宅の間取りは、○○LDK+Wという新しい時代に変わっていくと思います。因みにうちの家は、

5LDK+S+W1+W2+D+Nです。

わけがわからないと思いますが、内容は、
S:スタディールーム4畳 W1:妻の仕事部屋2畳 W2:私の仕事部屋4畳 D:土間5畳
N:納戸5畳です。5LDKといってもそのうち3つの部屋は約3畳ずつしかない、子供達が寝るだけのための部屋です。

小さな部屋でも、他から独立しているスペースが確保されていることはとても機能的です。一人になれる、自分のものだけを置いて置ける、ということは私たち家族一人一人にとってとても便利で重要です。

2017年10月29日日曜日

なんちゃってユーチューバー

ものすごーく久しぶり。
最近、以前作った自分のYouTubeページにアップした動画の再生回数がうなぎ登りに上昇してきて、毎月 Googleから広告料が振り込まれるまでになりました。これ、いわゆる不労所得ってやつ⁇
どんな動画が収益を産むかわからないので、色んな動画をアップして将来の収益の種まきを、マメにしておくといいかも。
#YouTube #不労所得 #ユーチューバー
https://www.youtube.com/user/KOWATASAN

2017年6月6日火曜日

これからの時代を読む#1

今回のテーマは
「未来の時代を読む」という事です。
未来を予測する事ができれば色々なメリットがあると思います。
ビジネスをするにしても人生設計をするにしても見通しがあるのと無いのとでは自ずと結果には差が現れます。
日本の会社で例えてみると

時代の変化を見越し先手を打つ会社
孫社長率いるソフトバンク、
    ポケモンGOをリリースした任天堂
    などの会社)

変化を察知し柔軟に対応する会社
(ソニーパナソニックなどの会社)

変化に無頓着だったり適応ができず、
今までのやり方に固執する会社
(シャープのような会社)

これらの会社の業績や成長の違いを生んだ理由の一つは未来の時代を読む力と時代に適応する能力、判断力の差であると言って良いと思います。

会社ではなく個人でも同じような事が言えると思います。
先を見据え人生設計を行い計画的に暮らす人と、その日暮らしで目の前の事に追われ問題解決に終始する人との間にはやがて大きな差が現れるはずです。

しかし、未来の時代を読むなんて事は誰もができるものではありません。
シャープの優秀な経営陣の方々ですら読み誤った訳ですから簡単なはずがありません。

ですから未来に何が起こるかを予見する事は、一見不可能だという印象を持つものですが、そうでもないとも思います。
未来は予測可能な部分と不可能な部分の2つがあり、自分の未来を、全て運命に委ね成り行きに任せるのは勿体無い事だと思います。

未来を読むための第一歩として、最も身近な、自分や自分の家族の未来を予想してみましょう。

家族それぞれが毎年何歳になり、誰がいつ学校に入学卒業するか、自分が定年を迎える年齢になるまであとどれだけ時間があるか、などの時間や年齢に関する事はかなりの事がデジタルに決まっており、未来のために今から計画し準備すべき事が見えてきます。
また子供がいつ結婚するかはわからないが25歳〜35歳くらいに結婚する可能性が高い、というようにある程度絞り込める事もあります。
予想不可能な事を考えても仕方がないので決まっている事、ある程度予測できる事にフォーカスし対応する事が大事だと思います。

世の中の動向、時代の変化を予測する事は、この自分に身近な未来を予測する思考の延長線上にあります。

例えば毎年の出生率や未来の人口増加率・構成予想などのデータからは、将来の日本国内における需要の減少が予測でき、また需要内容がどのようなものに変化していくかが想像がつきます。また、最近話題のIot、AI、VAなどの技術、クラウドサーバーなどを考えるとこれからの社会で起こりうる働き方の変化や、ロボットやコンピューターに任せるべき事、人間にしかできない事は何か、といった事を想像するのは難しい事ではない気がします。

僕の専門である建築の世界では今、BIM(Building Information Modeling)という新しい技術がこれから爆発的に普及していく兆しを見せています。詳しい事はここでは割愛しますが、
この変化は例えるなら携帯電話がガラケーからスマホに変化した時のように、非常にドラスティックな技術革新によって今までとは比較にならない新しい価値を生み出すツールが一気に世界中に広がりつつある事を意味します。
しかし同じ業界の建築の専門家であっても、この変化の大きさとスピード感に全く気が付かず、自分がその変化の渦中にいる事を認識できていない人々が多数存在します。

この認識の違いは最先端の情報を日頃からキャッチしているかいないかによってもたらされます。変化を認識している人にとっては未来がどのように変わっていくか想像しその変化に適応するにはどのような行動を取る必要があるか理解する事は難しい事ではありません。





住環境について

人が幸福感を持って生きるためには様々な要件があると思います。

僕が思うにその主たる要素は、
家族や友人、会社などの人間関係、
仕事や趣味などのやりがい生きがい、
そして経済性ではないかと思います。

お金があっても心が寂しければ幸福ではないでしょうし、反対でも幸福とは言えないでしょう。

住環境がこれらの要素にどう影響するかは一般的にあまり意識されていないように感じます。住環境を選択する尺度のうち何を重視するかと問われれば、ほとんどの人がコスト、つまり価格と答えるのではないでしょうか。
それは先程の要素のうちの一つ、お金を重視するという事になります。

お金は確かに重要な要素だと僕も身にしみて感じます。まずは先立つものがないと不安だし惨めな思いをしますから当然だと思います。

しかしコスト最重視で住環境を決める事が他の要素に悪影響を及ぼす事が無いかと考えると疑問を抱きます。

そもそも人は何のために生きるのでしょうか。以前放映されていた大河ドラマでの名台詞があります。

「あなたの志を教えて下さい。」

即答できる人、いるでしょうか?

志?そんな難しい事考えて生きていない、

という人が多いのではないでしょうか。

しかし何のために自分は生きてるのか?と考えるとこの問いに行き着いてしまいます。自分は何を成すために生まれて来たのか、自分にしか出来ない事はなんだろう、そこまでではないにせよ、死ぬまでに何か結果を残したいよな…などと考えてしまいます。

ですが考えてもなかなか結論が出るものではなく、だから昔の人々は若いうちから決心し人生を賭けたなんて凄いな、と感心してしまいます。

大河ドラマではそんな偉大な男達を描く一方、彼等のように大それた事は出来なかった男や女の庶民的な生活にもスポットを当てていました。毎日の質素な生活に勤しみながら明るく生きている様子が、命を賭けて日本を変えて行く男達との対比を生んでいます。

私達庶民は志というような重たくハイレベルな事を目指して生きてはいないのかもしれません。むしろ毎日の生活の中で小さな楽しみや幸せを感じながら暮らせる事のために生きているのかもしれません。

住む場所、住む家はその暮らしの基盤となるものです。つまり生きる目的のための基盤。コストをかけ過ぎると生きて行く事ができませんが、だからと言って軽視は出来ないはずです。
どのような環境で暮らすかによって育まれる人の感性も変わってくるでしょう。

だから住む地域、土地、建物をどう選択するかは自分や家族の人生を左右する事になると思います。


2016年7月17日日曜日

住宅を活用して収益をあげる。#5

住宅を活用して収益をあげる方法の続きを考える前に、今回は少しテーマを広げ、ビジネスについて普通の視点と違う見方で捉えてみようと思います。

ビジネスの解釈は様々有ると思いますが、一つ言える事は

ビジネスは利益を生み出す行為である

という事です。利益を生まない行為はビジネスとは一般的には呼べず、ボランティア、趣味などという表現になるのではないでしょうか。
個人経営にしても企業経営にしても、ビジネスを行う目的は利益を生む事だと思います。

一方、「投資」とは何でしょうか?
Wikipediaで調べると、

将来的に資本(生産能力)を増加させるために、現在の資本を投じる活動を指す

とあります。両者には微妙なニュアンスの違いがあります。前者は何か商売をして利益を生み出す行為、後者はその利益を運用によって資金を増やす行為、という印象を受ける人は多いのではないでしょうか。

投資と聞いて真っ先に思い浮かぶのは株式投資だと思います。しかし一方で、企業が将来売上、利益を増やすために行う設備投資という言葉も耳にしますね。

私は企業の経営者ですが、投資家でもあります。経営者として自分の企業を経営するためにビジネスの方法を考え、必要な設備投資を行うと同時に、投資家としては株式投資に値する企業はどんな企業か、どんなビジネスをしていて将来のためにどんな人材を集めどんな設備投資を行っているか、を調べたりします。

企業活動によって利益を出すためには景気や社会情勢の変化に対応しながらビジネスの内容を柔軟に変化させる必要があります。先見の明を持ってニーズを先取り設備投資を行い、技術革新や新商品の開発をする必要があります。

時代によって利益を生む業種は変化します。昨今話題のシャープのように、良い時代もあった大企業も、時代が変われば大きく業績を下げたりします。

自分が携わっている業種だけで利益を上げていけば良かった時代は過ぎ、多様化したニーズ、変化に即座に対応しなければ直ぐに時代に取り残されてしまう時代に突入しつつあります。
また経済のグローバル化によって、地球の裏側で起こった出来事から瞬時に影響を受けたりします。

そのように、

時代に自分のビジネスを適応させる事が、時代の変化のスピードの急激な加速によって、今後ますます困難になりつつあるように感じます。

むしろその時々に将来性のある分野に設備投資をしている有望な企業を慎重に選定しその会社に投資する方が成功する可能性が高いのではないか。と感じざるを得ません。

ビジネスを行う事と投資を行う事には違いもあるが共通性もあります。
経営者は経営判断し、将来の利益のために設備投資をしてビジネスを行い利益を上げる、投資家は自分でビジネスをするかわりに、自分よりもっとビジネスセンスがある経営者が経営する、将来性があり今この瞬間にマッチするビジネスを行っている企業に投資し利益を得る。

話を戻しますが、自宅でビジネスを展開する、という事を考えた場合、

自分自身のビジネスによって収益を上げる

という選択肢と、

有望なビジネスモデルにより利益を出すと思う企業に投資して収益を上げる

という選択肢の2つが考えられます。

もし、自分のビジネスとして後者を選択する場合、そのビジネスは完全に住宅において実行可能になります。

ただし、株式投資における企業の評価は、企業本来の価値以外に、マーケットの需給や、チャートと呼ばれる株価の変動履歴を示すグラフのテクニカルな要因など、外的理由で不当に評価される事があり不安定な面があります。
(不安定なのは企業を経営しても同じかもしれませんが。)
ですから最新の経済情報の収集や投資技術の習得が必要で、それらは正に、企業経営と同等かそれ以上の難しさを伴います。
そういう意味で投資に偏るべきではなく、複数の収入源を確保する事が大切になります。

次回はテーマを変え、
これからの時代を読む
について書きます。

2016年4月23日土曜日

住宅を活用して収益をあげる。#4

前回は住宅を収益化するための2つ目の方法、住宅でビジネスを展開する事について書きました。

住宅の一部を店舗にして物を売るという事と、オフィスとして使い自分が勤める会社の仕事を行う事の間には違いがあります。

前者は自分自身が行うビジネスにより直接的に収益を得ています。
この種類のビジネスは他に、英会話や音楽、学習などの習い事を教える教室などが考えられます。

一方後者は、勤める企業が行うビジネスにより間接的に収益を得ています。
この種類のビジネスとして、最近は企業が様々な仕事をアウトソーシングし、在宅勤務で報酬を支払うシステムが普及しつつあり、自宅で作業した分の報酬を得るという選択肢が生まれており、欧米では先行して普及し始めています。

インターネット社会の現代では収益を上げるだけで良いなら上記以外にネットを活用した収益方法が沢山あります。本の紹介文を書いて報酬を得られるサイト、専門知識を生かし企業にアドバイスをして報酬を得られるサイト、写真のネット販売サイトなどなど沢山の収益方法が増えています。

更にブログなどに広告を掲載して収入を得られるアフィリエイトやyoutubeにより収入を得る方法もあります。
これらの方法で得た収益だけで生計を立てる事を推奨する気にはなりませんが、家に居ながら収益を得る方法が昔では考えられないくらい沢山ある時代になった事は間違いないと思います。

その他、最近問題になっている待機児童を預かる、非認定の保育所なども、立地によっては可能な在宅ビジネスと考えられます。

住むためだけが目的の住宅をこのように様々な方法の中から収益を生む住宅に変われば住宅に対する考え方や作り方が変わってくると思います。

選択するビジネスによっては、街中である必要性がない場合もあり、郊外の安く手に入る土地に収益を生む事が可能なシステムを持つ住宅を新築したり中古物件をリフォームして住みながらビジネスを行えば、イニシャルコストもランニングコストも抑えられ効率よく生活ができます。

高齢化が進む日本では特に、現在増えている宅配サービスがもっと浸透し、郊外でもサービスに困る事がない時代が来つつある事を感じます。

そのような未来像については別の機会に書こうと思います。

次回はビジネス自体について少し掘り下げて考えてみようと思います。








住宅を活用して収益をあげる。#3

前回は、住宅を収益化する1つ目の方法について書きました。
今回はその2つ目についてです。

・自宅でビジネスを展開する。

住宅の一部をオフィスとして使う
住宅の一部を店舗として使う

このような事は大昔から行われていました。いわゆる自営業というスタイルです。

この従来スタイルの前提は、街中の立地が良い土地で集客が見込める事です。そうではない場合、特に店舗は収益が見込めませんでした。

しかし現在は、物や情報をインターネットで買う時代になり、やり方を工夫すれば、立地の重要性は低下します。物を売るために集客を期待できる街中に高い賃料を払って店舗を構える事は必須ではなくなりました。

またデジタル化、クラウド技術の発展、インターネットのスピード向上などによって、仕事をオフィスに行って行う必然性がなくなりつつあります。スカイプをはじめ安価でリアルタイムにコミュニケーションを取る方法も確立されつつあります。

企業にとってオフィスの家賃が経費に占める割合はかなりのものになります。職種にもよりますが経費節減をする場合、家賃、人件費以外の内容で大幅な削減は困難な場合がほとんどだと思われます。
景気には波があり経営者は悪い波が訪れる度に経費節減に迫られますが、上記の理由で結局賃金カットやリストラなど人件費で調整する事を強いられます。

しかし必要最低限の広さのオフィスを利便性の良い立地に構え、従業員の労働の為のスペースを従業員の住宅でまかなえたとしたら、大幅な節減効果が期待できます。

経費がうんと下がれば従業員に払う給与と会社に蓄えるための売上げは少なくて済みます。同じ利益を上げる為の、従業員にかかる負担は減り余暇を増やす事ができます。

経営効率が上がり、そこで働く人々の余暇が生まれれば、浮いた時間で今まで出来なかった生涯学習などの自分への投資、家族とのコミュニケーション、旅行などが可能になります。

次回はこの続きとして、
自宅で行う事が可能なビジネス
について書きます。





住宅を活用して収益をあげる。#2

今回は家を収益化するために具体的にどのような方法があるかについて書きます。
まず、私が既に実際に行っている事、近い将来行おうとしている事からです。

家の収益化、の意味には2種類あると思っています。
1つ目は家、土地の一部を収益が上がるよう役割を持たせるという方法です。
誰か必要な相手に貸して賃料を取るという従来からあるモデルになります。

・余っている部屋・土地をレンタル
Airbnbなどサイトを利用し宿泊料を取る
倉庫や書庫として貸し賃料を取る
駐車場として敷地を貸し賃料を取る

これらは既に実践済みの内容です。
書庫についは自分が勤めている会社に貸しています。会社は経費が削減でき貸している私には賃料が入ってきます。
余談ですが駐車については更に自家用車を、使っていない時間シェアするという方法もあり、そのようなサービスの提供者をエリアごとに募集しているサイトもあります。

また、将来考えられる方法として、
敷地に自動販売機を業者に置かせる
という方法もあります。また広い部屋があれば、地域の会合のためにスペースを貸し出す、セミナー会場やスタジオ、アトリエとして貸し出すという方法もあるでしょう。

もし初めから収益があげられる家として設計していたなら家の一部を住宅や店舗として貸す、といった事も可能です。
それを更に発展させたものが賃貸マンションやアパートを建てその一室に自分が住む、という事になるのですが初期費用がかさみます。融資で建てた場合、空室のリスクがありますしメンテナンス費用、固定資産税もかかるので誰もが気軽に、とは言えない範囲になってきます。

レンタル以外に
家の敷地で生産した物を売る事によって収益を上げる
事も考えられます。

例えば太陽光発電による売電などがこれにあたります。広くて環境の良い土地なら農作物や果物を育て販売できる場合もあります。うちのご近所さんの中には竹藪でタケノコが採れるお家もあります。

庭は造園を行い眺める庭にする場合が多いですが、家庭菜園を作ったり実の成る木を植えて収穫を楽しむのも面白いものです。我が家には杏子、蜜柑、葡萄、ビワ、イチジクなどの果樹を植えています。

家の周りに効率良く手間がかからない畑や果樹園をデザインする方法として有名なパーマカルチャーというオーストラリアで考えられた手法があり、参考になります。お風呂の排水を畑の水路に流したり、コンパニオンプランツという考え方や、鶏、カエルなど他の生物による共存によって様々な食べ物が自然にできるよう生態系をデザインする手法です。

作物を売るまでしなくても食卓に上がるおかずにできればその分収入は少なくて済みます。そういう意味では魚釣りで採った魚を食すのも家計の助けになるかもしれませんね。

次回は家を収益化するための、2つ目の方法について書きます。



住宅を活用して収益をあげる。#1

私はここ数年、理想のライフスタイル、働き方を手に入れるために様々な取り組みを行っています。

私の理想は、家に居ながら働く。言い換えれば「家で生まれた収益で暮らす生活」です。

今までサラリーマンとして20年以上働いてきましたがその間のITによる技術革新はめざましく、時代が大きく変化しました。そして今や、会社に勤め給料を得る、という従来の働き方以外に様々な選択肢が生まれました。

私の仕事は建築の設計です。今、この仕事は(この仕事以外も)、PC1台とネット環境さえあれば、世界中どこにいてもできる時代です。

振り返ると、そもそもこの仕事を選んだのは愛着の持てる住宅に住むことへの憧れが根底にあったと思えます。私の父は銀行マンで数年に1度転勤があり、家族の住まいは良質とは言い難い社宅、常に仮住まいでした。ですからどこかに定住し自分が思うがままに住まい、そこを拠点に近所付き合いをしたり友人と交流したいという想いが子供の頃から心の中にありました。
私は小さな頃から絵を見る・描く事、音楽を聴く・演奏する事など、堅苦しく言えば芸術分野に興味がありました。建築の設計はどこかそれらに通ずる所があるように感じます。
よって、建築に対しては美的なものを1つの大きな要素として求めます。
このようなバックグラウンドから私が設計した自分のための住宅は結果的にやはりそれら
(家族や友人との交流、芸術活動、美的要素)を重視した建物になっています。

しかし住み始めて数年経つと住宅を建てた事により家計の状況が変化しました。
住宅関連の支出は家計の多くを占めます。自分が求める生活を得る代わりにその生活を維持するための収入が長期にわたって必要になります。その収入を得続けるためには労働が必要となり限られた自分の時間と労力をとられます。しかしそれではせっかく理想の生活のための住宅を建てた意味が薄れてしまいます。

そこでサラリーマンであれば、ベースアップが必要になります。もしそれが叶わないのであれば副業で別の財布を持つか、自分のスキルを上げ自分の要求に応えてくれる企業に移るか、自分で起業し稼ぐ事になります。
これが一般解だと想いますが、私はそのどれもに違和感を感じてしまいます。
漠然と、「どれも何だかしんどそう...。」と直感的に感じるのです。

生活するための収入を、時間・労力を取られ過ぎず、ストレスなく得る働き方

を考えているうちに、問題となっている家自体が収益を生んでくれたら良いのではないか、と思うようになりました。そうすれば住宅のために元々かかる費用は、収益を上げるための必要経費と捉える事ができます。通勤にかかっていた時間もお金も節約できます。
そこで家をどのように活用できるか考えてみる事にしました。

次回は私が既に実践している、その活用方法について書こうと思います。

ではまた。


2015年12月12日土曜日

姫路がいい感じ。商店街再考。

昨日姫路にこれから建設する分譲共同住宅の安全祈願祭のため姫路駅から商店街を抜け、姫路では一番格が高いと思われる射楯兵主(いたてひょうず)神社に行ってきました。
https://goo.gl/maps/DWbtEK44Pjy

いつも姫路駅から徒歩で移動する時は姫路城が正面に見える大手前通りを行くのですが、あいにくの雨だったので、濡れずに行けるみゆき通りという商店街を歩いてみました。


最近、姫路駅と駅前は再開発でとても綺麗になりました。駅は想像するよりずっと人が多く、
何だか活気があります。



駅から商店街へは駅ビルのピロティーやガラス屋根の渡り廊下で繋がっています。
晴れている日はあまり意識しませんでしたが雨天時には、誰かがちゃんと考えてるんだな、と気付かされます。




商店街は最近人が来ない、お店が流行らない、と言われていますが姫路の商店街は全然違うやん、と感じます。メインの通りを中心に網目状に通りが交差し、様々な小さなお店が賑わっています。
道幅が広くても5mくらいと、広過ぎず道の両側のお店を行ったり来たりしやすく、かつ人ゴミで歩きにくいと感じない丁度いい感じです。

商店街にありがちな、古臭い、やる気のない雰囲気のお店が無く、若い人も利用できるお店が並んでいます。また露地には食べ物屋やカフェなど楽しそうな空間があちこちに潜んでいて飽きさせません。

シャッター通りと嘆いている商店街は是非参考にしてはどうかと思います。

ところで最近、駅のホームに昔よくあった立ち食い蕎麦屋さんが消えていってるなと感じていたのですが、姫路駅にはまだあります。


値段は高め?に感じましたが、味はまずまずでした。忙しいサラリーマンにとってはありがたい、ホームの蕎麦屋さん、消えて欲しくないなぁ。

おしまい。




2015年11月26日木曜日

整理整頓について。

僕は割と整理整頓するのが好きな方です。学生の頃から、掃除していないのは我慢できても散らかっているのは嫌なタイプでした。普段から、特に勉強や仕事に取り掛かる時は尚、ささっと片付けるタイプです。

先日事務所を移転したのですが、要らないものを捨て、あちこちに散らばっていた文房具や道具類が出てくると分類し直して新事務所で整理整頓したらとても仕事がしやすくなりました。

僕の父は銀行マンでしょっちゅう転勤があり家族はいつも仮住まいの社宅を転々として来たので家の中はいつも取り敢えず住める程度に片付け、使わない物は次の引越しまでダンボールに入ったままという暮らしでした。

自分の家を設計し住んでみて一番嬉しい事は、色々な物を収納する場所が予め決まっている事です。それまでは収納スペースが足りず、ジャンルが違う物を同じ場所に同居させざるを得ない状況でしたが、今は殆どの物がジャンルごとに決められた場所に収まっています。

それでもジャンル分けしづらい物や細かい物がどうしても収まる場所を限定できていないせいで部屋が散らかってきます。例えば文房具。色んな所にハサミなどの収納場所が動くので探すのに手間取ったりします。またキッチン用品、洗濯用品、掃除用品などは分類のルールが曖昧で片付ける度にどこにしまおうか迷ったりします。

そこで今、家の中にあるあらゆる物を収納する場所が分かるようにデータベースを作っています。
家の中の一つ一つの物をどこにしまうか、間取りや収納の種類場所に関連付け、片付ける時に迷わないようにします。また反対に片付けた物を探す時には、PCで検索すればパッと収納場所が表示されるようにします。

図面も物のリストも一つのExcelデータにして、暮らしながら変化があれば編集し簡単に対応できるように作っています。また今後、仕事で新しく住宅を設計する時に予め物の収納場所を漏れなく用意するためのツールにもなるよう考えています。
設計の時に作ったその家オリジナルのデータベースをお施主さんにプレゼントしてあげてもいいなと思います。
また、今お住いの家を入力し、収納場所を再編成して暮らしやすくするサービスも提供できると思います。

このツールが完成きたら、このブログにアップしようと考えています。




2015年11月1日日曜日

音楽のための建築

今、プロポーザルのための提案書作りを行っています。計画する建物には市民が使える多目的ホールが含まれています。

私は中学の頃から楽器の演奏が趣味になり、その関係で大学で建築を学び専門は建築音響を選択しました。卒業設計では本格的なコンサートホールと山の地形なりに等高線に沿ってステージと座席を設けた屋外音楽広場を設計しました。

就職の際、ゼミの教授が音響を担当している鹿児島のホールが大学卒業と同時にオープンするという事でスタッフを募集していて、そこで音響担当として働くか、設計事務所で音楽のための建築を設計するか迷いました。

まず、鹿児島のホールの地鎮祭に出席し関係者からお話を聞きました。地鎮祭にはホールを設計した有名建築家の槇文彦さんも出席されていました。

関係者の話では当面音響担当として働いた後はどこに配属されるか分からないとの事でそこがどうもひっかかりました。

同時に設計事務所に就職する道も検討しました。調べるとコンサートホールを設計する事に特化した事務所は限られていて、東京に行きそれらの設計事務所をまわってみました。この時九州でお会いした槇文彦さんの建物も見てまわりました。
結局この就職活動の結果は出ず採用はされませんでした。

悩んだ挙句、とにかく初めはどこでもいいから設計の仕事に就き実績を積もうという事になり大学に募集が来ていた建設会社の設計部に就職し5年勤めた後現在の設計事務所に移りました。

今まで100近い建物の設計を行ってきました。しかしコンサートホールなど公共の音楽のための建築について、計画する機会は何度かありましたが実現化されたものはまだありません。もし今回の計画が選ばれたら初めて念願のチャンスが到来する事になります。

プロポーザルチームのミーティングで多目的ホールのモデルにスパイラルホールがあがり驚きました。槇文彦さんの作品です。スパイラルは東京で就職活動を行っている際見た建物の一つでした。正直当時の私にはこの建物のどこがそんなに良いのか理解できませんでした。
http://www.spiral.co.jp/s_rental/download/hall_drawing.pdf
http://www.spiral.co.jp

今回調べるとその建物に入っているホールは可変式で多目的に使え、音響も電気音響で可変という日本では数少ないホールだという事がわかりました。

音楽やイベントなど多目的に使えるホールで成功している事例はまだあまりありません。私自身も音楽を奏でる空間がメカニカルな構造になっている事に違和感を感じています。

しかし今回の取り組みで自分の中にあるその違和感を打破できるような答えを見つけ提案できたら素晴らしい機会になると思い挑戦してみようと思います。



2015年10月1日木曜日

僕の勝手な経済学

今日は会社の顧問税理士さんと会う約束で色々とお話をした後、最近他の会社を回られていて景気は良さそうですか?と聞いてみました。

するとお金は余ってるようだがそれを投入して商売に繋げる先がなかなかない、結局てっとり早く運用できる不動産や証券などへの投資でお金をまわしている所が多いようだ、との話でした。

なぜこんな時代になったのか考えてみると、一言でいえば世の中が豊かになった結果なのではないかと思います。
ちっとも豊かと感じない、という人もいるかもしれませんが、経済がまだ発展途上だった昭和初期や戦争の時などの物が不足し様々なものが整備されていない頃と比べると、日本も世界中の国々もずいぶん豊かになったのは間違いないと思います。

豊かではなかったそのような時代は物やサービスが不足し、頭をひねって難しい商売を考えつかなくても日々商売の種がころがっていて、モノを作ればちゃんと売れ、お金が実体経済の中で循環していたと思います。

社会が成熟しある程度平和になり、色んなものが整備されてくると、世界中が安定する一方、かつてのような需要は減り始め、供給過多が始まりました。例えば車は、当初所有する事が夢だった時代から一家に2台、3台所有することが珍しくない時代に変貌しました。携帯電話も同じです。そしてパソコンやスマートフォンといった次世代のヒット商品もすぐに普及し、価格は下がり売れなくなってしまいます。

最近中国の景気鈍化が懸念されています。世界一の消費大国もとうとう経済発展に陰りが見え始めました。先進国の企業は第2第3の中国を探してアジアやアフリカの、これから発展することが見込まれる国を探し新たな投資先としてそこで商売を始めますが、いずれは日本や中国と同じように豊かになり、その国の需要は減り供給過多となります。

そうやってだんだん良い商売ができる所が限定されてくる上にグローバル化が更に進み世界中の企業間で競争が激しくなります。また、物が更にあふれますます価格は上がらずインターネットの普及も手伝い自社のサービスを選んでもらえる確率は落ちていきます。

そのような悪循環の中で何とか自国の景気を良くするために世界中の国で行われているのが金融緩和なんだと思います。自国通貨は値下がりするため世界中に輸出して商売を行うには有利になります。しかし他国も同じように自国通貨の価値を下げてくるので結局安値競争となります。

お金をどんどん刷りマネーをジャブジャブに流す事で世の中にお金が溢れます。しかし税理士さんのお話の通り、お金を設備に投資して商売をしたくても需要が減っているため、お金でお金を増やす投資に資金をまわします。みんなが同じように資金を投資につぎ込むので、証券や不動産は実態に関わりなく値段が上昇しバブルになります。しかし上昇には限界があり、もうそれ以上の金額を払ってそこに投資する人がいなくなるレベルまでくると、投資しても儲からないから資金をそこから引き上げる動きが始まりバブルが崩壊します。

この一連の流れでは、物の値段が供給過多により下がりデフレ要素となります。一方で通貨は過剰に刷られるため価値が下がりインフレ要素となります。そして証券や不動産などの資産だけが値上がりしインフレ要素となります。バブル崩壊後は資産価値が急落しそこに投入されていたマネーは物からお金に換金されますが、相変わらず設備投資する先は無く、投資で損を出す個人・企業が増えるため物もサービスも売れず、ますます商売は難しくなります。
需要が極端に減るのにマネーは世界中に余る。その後はどうなるんでしょう?きっとスーパーインフレが起こるんだと思います。物もあまりお金もあまる、物の価値は上がらずむしろ下がるが貨幣価値はもっともっと下がりインフレになる?


別に経済を勉強しているわけではないので、全くの想像ですが、これが僕の頭の中にある、

「勝手な経済学」 です。




2015年8月17日月曜日

フランスからのお客様

お盆休み中にフランスからのゲストを迎えていました。映像関係の仕事をしている有能な旦那さんと、滝川クリステルに少し似ている美しいファッションデザイナーの奥さんでした。二人共日本の文化に興味を持っていて僕の家族と共に徳島で人形浄瑠璃と阿波踊りを見に行きました。
彼らはクリエイターですがコマーシャルベースで作品を作る事に対し疑問を持っていて自分が本当に良いと思う仕事をする事に拘り、作品創りを教育などに何とか繋げ生計を立てていると話してくれました。
売れる為、つまり金儲けの為に自分のポリシーを曲げたくないという気持ちには共感を覚えました。そしてやはりその考え方を貫きながら生活を成り立たせるために苦心している事も自分と共通していました。
僕も同じ事を感じ自分にとって大事な人の為に働こうとしている事、自分が良いと思う物を創り共感してくれる人に作品を譲りたいのだと話すと、その気持ちはよく分かると言ってくれました。
分野は違いますが同じ思想を持つ人に巡り会えた事は嬉しい事です。

I met a guest from France by the end of Bon vacation. It was the able master and the wife of the beautiful fashion designer who resembled Takikawa Teru Chris a little who did a picture-related work. I was interested in culture of two coJapan and went to see puppet ballad drama and Awa Folk Dance with my family in Tokushima.
They were creators, but they were concerned with doing work to have a question for making a work on the basis of commercials, and to think that oneself was really good and told you that I tied it to the work wound りを education somehow and made living.
I felt sympathy in a feeling to be popular that is not to want to change one's policy for money-making. And what I took pains over because life let you manage while after all carrying through the way of thinking was common with oneself.
I said that the feeling knew it well when I told you that I wanted to hand over a work to the person whom I made the thing which thought that thing, oneself who felt the same thing, and were going to work for an important person for oneself were good and sympathized with.
The fields are different, but it is a nice thing to have been able to come across a person with the same thought.

2015年7月25日土曜日

屋内で屋外のように過ごす。

今日のお昼はお好み焼きでした。
天気が良いので食事室の窓を全開にして食べました。蝉の大きな鳴き声が聞こえてきます。夏がやってきました。

この南向きの窓からは、夏でも森を抜けて涼しい風が入ってくるため、湿度の低い今日のような日はエアコンいらずです。

壁の一部をくり抜いた形の窓ではなく、壁一面を窓にすると外との関係が、より親密になり、テラスで食事しているような気分を味わえます。
うちの家のように2階でオープンなスペースを作る場合はガラスの手摺をつけると手摺が邪魔に感じないのでオープン感を得る事ができます。

2015年7月13日月曜日

個人のネットワークを活用する。#2次は友達の応援。

僕は今、高校の同級生である杉さんという友達の事業を立ち上げるお手伝いをしています。
事業の内容は、小規模保育事業所を作るというもので、簡単に言えば保育事業を始めるのです。

自分のお子さんを保育園に入れようと思った時、環境の悪い園しか見つからず、これでは子どもたちが可哀想だ、と思った事が事業を立ち上げるきっかけだったそうです。

杉さんとは高校時代、1年生の時同じクラスでした。卒業後僕は松山から神戸に移り、同時に家族は父の転勤で岡山に引っ越したため松山に帰る事はなくなりました。

数年前SNSで高校時代の友人と再び交流をするようになりました。と言っても杉さんとはあまり接点がありませんでしたが、僕が取り組んでいた保育園や幼稚園の設計の仕事について時々記事をアップしていたのを読んでいてくれていたようで、ある日メールで相談がある、と連絡が入りました。

暫くして趣味の陶芸の関係で姫路の方に出向くから帰りに神戸に寄るわ、という事になり卒業以来の再会を果たしました。杉さんの話を聞き、その志に共感しながら他方で経験の無い彼女が果たしてうまくやっていけるのか、心配にもなりました。

何度か話し合った結果、杉さんの意思は固く絶対に成功するのだという気合を確認したので、これはもう応援するしかないなという結論にいたりました。たまたま僕は神戸で同じ事業のための施設を設計し申請した経験があるので僕ができる範囲でサポートすることを申し出ました。

仕事では事業主と打合せを行い図面は部下に書かせていますが、今回は個人的付き合いで応援しているので仕事の効率を上げ時間を作り自分で書かなければなりません。やってみるとなかなか大変です。自宅を建てる時、毎日スケジュール帳とにらめっこをしながら毎晩夜中まで図面を書いた事を思い出しました。

不思議なものですが毎日、これを成し遂げるぞ、と目標を持ち少しづつでも良いからコツコツと目標に関する作業を積み重ねていくと、いつかそれが実現する日が訪れます。反対にそれをしなければ夢はいつまでたっても夢のままです。特に毎日目標への工程の進捗を確認し、隙間の時間を活用しながら日常の生活で日々を終わらせない事が大事だと思います。

杉さんのニーズは僕が今そうして行っている設計や申請の他にも、これから行う工事、そのための材料、建物が出来上がってから必要となる家具や電化製品、備品、カーテンなどのインテリア、スタッフに関する事、など本人もまだ把握できていない沢山の内容があります。

そのようなニーズを、設計について同級生の僕が手伝っているように、誰か杉さんの身近な人が親切に叶えてあげる事ができたら、結果的には色々なものやサービスを安く調達でき、心のこもった仕事によって、きっとこのプロジェクトが成功する可能性が高まるのではないか、と思っています。

2015年7月10日金曜日

ベルリンフィルハーモニーホール

ふと、僕にとって大事な事って何だったっけ?と思い、考えていたらこれが浮かびました。
僕は大学の頃、建築設計の道に進むか音楽や音響関係の道に進むか迷っていました。
その時ハンス・シャロン設計の、ブドウ畑のようだと人々に親しまれているこの素晴らしいコンサートホールを知り、どちらも選択できる事に気がつきました。
なのに長い間忘れてた…。
大事な事をまた忘れないようにする為にここにメモとして残しておこうと思います。

ところで今日ネットでこの建物を調べている時、こんなのを見つけました。

http://www.berliner-philharmoniker.de/en/philharmonie/virtual-tour/

なんとホールの内部を見渡せちゃうんです。もうビックリしました。
しかもこのベルリンフィルのサイト、アプリによるサービスもあり、このホールで行われた演奏が鮮明な映像と良い音で簡単に見れてしまうのです。早速ダウンロードして無料体験版をイヤホンで聞いて見ました。このホールでのコンサートを擬似体験できるし、演奏のレベルが高くすっかり気に入ってしまいました。
憧れていた音楽ホールがこんなに身近なものになっているとは。凄い時代だな‼︎


2015年6月7日日曜日

個人が持つネットワークについて

インターネット社会になり世界中の国や人と繋がれる時代になりました。つい最近まで芸能人や有名人しかメディアに登場しなかった時代はアッと言う間に変化し誰もが一瞬で情報発信でき、まるで人類皆タレントのようにネット上で自分をアピールしたりプロモーションしたりできるようになりました。経済はグローバル化し、情報や物、マネーが世界中を行き交います。地球の裏側で何かが起こると直ぐに世界中に影響が現れます。

そんな時代に自分や子どもの世代はどう生きていくべきか、ふと考えてしまう事がよくあります。というより考えずにはいられない、と言った方が正確かもしれません。

先日僕は25年振りに中学高校時代を過ごした場所に行くという、普通の人にはあまりない体験をしました。当時そこに住んでいたわけですが実家は卒業と同時に引っ越したので今は無く、同級生の自宅に泊めてもらいました。

久しぶりに帰ってくる奴がいる、と同級生が集まり、中には高校卒業以来初めて再開した仲間も沢山いました。

SNSを通して僕の最近の事を知っている人以外はお互い卒業後どうしていたのか全く知りません。
飲み会の席で隣に座った近藤君という友人もその一人でした。彼も僕も当時はサッカー部に所属し仲良くしていました。卒業以来というのに会った瞬間当時と変わらぬ関係で話ができ、同級生とは不思議なものだと感じました。

彼が僕に、お前建築関係の仕事してるらしいな、建設会社か?と聞いてきたので、いや違う設計事務所だと伝えると暫く考えて、えっ、設計してんの、俺丁度今家建てていて竣工したとこよ、もっと早く知ってたら設計お願いしたらよかったな、と言いました。

僕ははじめに書いたように、これからどのように働いて行こうかと考えている所です。そしてこの会話をした時、
そういう事か、と感じました。

話を進める前に、同級生と話をして気が付いた事があります。はじめは分からなかったのですが時間が経つにつれ、普段付き合っている人と、彼ら同級生とは自分も相手もまるで違う感情を持って接しているという風に感じはじめました。
同級生という若く自由でまだ子どもだった時代の友人は、例えば社会人になってから付き合っている友人と比べるとお互い警戒心がなく気を使わずに自然に話ができているという事、また問題を抱えている友人に対しては心から応援したくなるような感情になる事などに気が付いたのです。

普通、仕事は報酬のために会社や個人を相手に行います。仕事を契約通り実行しそれにより会社の経営が成り立ち会社から給与や報酬をもらって社員も役員も生活ができます。

若いうちはその事に疑問を持つ事はありませんでした。働き給料をもらう。そのために時には文句を言われたり怒られたりし、謝ったりグッとこらえるのは仕方の無い事、当然の事と思ってきました。しかし40を過ぎ段々自分で設計自体をするよりマネージメントやクレーム処理、経営などの業務が増え、これから働ける時間があと何年あるのか、あと何棟の建物を設計できるのか意識し始めた時、心を込めた仕事を誰の為にすべきか、限られた自分の時間をどのように使うべきか考えるようになりました。

近藤君の言葉を聞いた時僕が感じたのは、残念、もっと早く会っていたら仕事が取れたのに、ではありません。
折角彼の力になる機会があったのに遅かったか、という感情でした。

つまり僕が探していた、どのように働くべきか、という問いに対する答えの一つは、「大事な誰かのために働く事」なのかもしれない、と思ったのです。

通常の仕事ではなかなかそのように考えるのは難しい事です。ほんの小さなミスを大袈裟に責められ設計料を値切られたり文句を言われたりする事もあります。それはその仕事が契約だけの関係だからではないかと思います。勿論そうではない仕事も沢山ありますが、残念ながら全てではありません。人間関係ではなくビジネスで仕事をしている以上仕方の無い事です。ミスをすればペナルティーが課せられるのは当然ですが全ての評価が0点になるというものではないと思います。

同級生のようにお互いを認め合い、こいつの力になってやりたいと思って心を込める、それに対し、どうもありがとうございました、ではなく、サンキュー!と言ってもらえるような関係の中での仕事にこそ自分の才能と努力を注ぎ込む価値があるのではないか、と感じた訳です。

インターネット社会にあってその恩恵を上手く活用しながら、個人のネットワークでローカルな仕事に打ち込めたらいいな。個人のネットワークの中に頼める人がいたらその人に仕事を依頼する。仕事を与えたり与えられたりできる仕組みができれば、その仕事に感謝し合える可能性があるのではないでしょうか。

そのような恵まれた仕事だけで暮らせるとは思いませんが、自分や友人のネットワークを大切にし、そのネットワークに何らかの形で関係している人のための仕事を1つでも作り合うことができたらいいな、と思います。

そのためには今誰がどこでどんな仕事をしているか、また誰がどんな助けを必要としているか、どんな仕事を誰かに託したいと思っているのかという情報が共有される必要があります。また量を確保したりネットワークを広げていくために友人の友人、友人の親戚など間接的な繋がりも大事になります。
直接の友人ではなくても友人からのRecommendationが有れば、きっと上手く行くのではないかと思います。


ライフマネージメントと設計

今は2015年6月6日23時45分です。今日は土曜でしたが朝から今まで家族との時間、家での仕事、会社の仕事と忙しい日でした。しかしアイデアというものは寝たらすっかり忘れてしまう事がよくあるので、体に鞭を打ってでも今日のうちに書いてしまおうと思います。
今日のテーマ、実はぼんやりとは前々から考えていました。昨日、最近親しくなった銀行マンとお話をしているうちにだんだん考えがまとまってきました。

その銀行マンに前回お会いした時、僕はこんな事をお話ししました。

僕は設計事務所で建物の設計をしています。自分の家も設計し今そこに住んでいます。お客さんの家を設計している時は気が付かなかった事が沢山分かりました。マンションや建売を買う場合と違い注文住宅を建てるには資金を調達するのに多大な時間と労力を使う事、建物の登記や税務所への手続きも面倒で費用もかかります。
いつどんな手続きが必要かまるでわからないまま自分で調べたり銀行に言われる事を言われた時に行うという状況でした。建築費をいくらまでかけるのか、自分のしたい事のうちどれだけを実現しどれだけを将来にまわしどれを諦めるべきか悩みました。
建物が完成し喜ぶのも束の間、住宅ローンの支払い、固定資産税、団体信用保険や火災、地震保険、セキュリティー会社への支払いなど想像以上の家に関する出費が追いかけてきます。今まで多くの方々の家を設計させてもらって来ましたが建主さんのそのような苦労を詳しく知る事もなく、お客さんが提示した設計条件を満足しさえすれば良いと考えていました。でもこれからは設計に取り掛かる前にせめて銀行の手続きくらいはこんな流れでスケジュールはこうなりますとか融資の枠をこんなタイミングで確認しておきましょう、くらいは説明してあげたいので簡単に資料を作って頂けないでしょうか?もし作って頂けたらそれをお客さんにお渡しして説明し、場合によってはそちらの銀行でローンを組まないか検討を勧めますよ、とまぁこんな感じの話でした。

そして昨日、その銀行マンがお願いした資料を作って持って来てくれたのです。

話は更に広がりました。一般的に住宅は生活して行く上で出費の面でかなりのウェートを占めるものです。そもそも住宅を建てるのは家族が幸せに生きて行くためなので、住宅を維持するために苦痛を伴う事は目的に反します。だから住宅を考えるより前にまずライフプランを考えなければなりません。
一体住宅にかける費用、いいえ、住宅に関連するあらゆる事を含めた費用をいくらまでにすべきか、一家の収入と出費をベースに真剣に考えなければなりません。また家族の余暇や趣味のための予算、将来のための預金の枠も確保しなければなりません。そうやって算定した住宅関連予算を工事坪単価で割り算し出た数字が建てるべき建物の大きさになります。
もしその大きさが、自分が住宅に求めている事を盛り込むのに小さ過ぎる場合、何か条件を変えなければ無理が生じる事になるでしょう。収入を増やすのか、習い事を減らすのか、或いは建物の仕様を落とすのか。こんな考え方もあります。駐車場や貸し店舗などを住宅の内外に組み込みそこからの収益をローン返済に充てる。子、孫も住める家にし返済プランを立ててみる。
とにかく帳尻が合うまで自分の求めるライフプランが成立するよう諸条件を調整する必要があります。この作業を設計者が手伝いアドバイスできれば建主にとってこんな心強い事はないでしょう。
こうして納得した上でいよいよ設計の打合せに入って行けば心配がなくスムーズに計画が進むでしょう。また建主は設計者を信頼しアドバイスを聞いてくれるでしょう。
ところが設計者は忙しく、また税などのお金の事は普通専門外なのでそこまでの事を一緒に考えてあげる余裕がないのです。だから税なら税、ローンならローンについて税理士や銀行の専門家と提携しない事には実現が難しい。
という話になりました。

どんな分野もそうなのかもしれませんが、トータルでサポートをしてくれる人や会社って意外といないものです。
優秀な専門家は沢山いるのにお客さんの事を愛情深く、友人のように思い細かい所まで、長い人生の先まで一緒に寄り添い考えてくれる。そんなサービスがあればどんなに感謝されるでしょう?

僕はそれを目指したい。そのためには優秀な専門家を仲間に持つ必要がある、という話でした。

2015年5月23日土曜日

たまには自分の設計の売込み(^^)

先日Airbnbから派遣されたプロカメラマンの写真が追加されました。
気に入らないのは申し訳ないけど、
削除させて頂きました^^;。

また妻の友人に英訳をお願いしました。
英語になると、ちょっとかっこいい。

https://www.airbnb.com/rooms/3621100?locale=en

2015年4月19日日曜日

自宅で仕事をする。

久しぶりに自分の家の事を書こうと思います。

ここの所神戸は雨と風の日が多く、そのせいで桜も例年より早く散ってしまいました。週末も雨模様が続いていて外で過ごす事ができませんでしたが、今日は朝からうんといい天気でした。

仕事は休みだったのですが友人から個人的に頼まれた図面を描く予定にしていたので、外で過ごしたい気持ちを満たしながら描こうと思い、デッキテラスにあるテーブルでやってみる事にしました。
まずは洗濯物と布団をテラスの手摺一杯に干し、ノートPCや資料と珈琲を準備して取り掛かると何とも言えない清々しい気分で図面が描けます。

日頃から仕事で事務所に通う時間と労力が何とかならないものか、家で働けたらな、という願望を持っていたのですが、実際やってみると思った以上に快適でした。

お昼を2階の食堂で済ませテーブルに戻ると太陽が真上近くまで動いてモニターが見辛くなっていたのでデッキに面している和室に移動しそのまま夕方まで設計し完成。会社で同じ事をするより何倍もはかどり良い設計ができました。

テラスや和室に限らずノートPCがあればリビングや食堂、ベッドルームでも図面は描けます。描くことよりも考える事が主ですから頭が冴え集中力が切れない事が大事です。
そよ風が吹いたり鳥の囀りや木の葉の揺れる音が聞こえたり、時々子どもが弾く初歩的なピアノ曲が流れてきたりと仕事に集中しながらも無意識にそのような変化を感じているから心地よいのではないかと思います。
おまけに煙草だって気兼ねなく吸えます。

人によるのでしょうが、僕にとっては自宅で仕事をする事はとても楽しい事です。

2015年1月25日日曜日

「おまえんとこで全部やらんかーい!」方式

最近仕事での営業回りが多くなり、色々な会社の方と話す機会が増えました。
先日は大手デベロッパー会社の再開発や共同建て替えなどを行っている方とお話しました。

このところ、神戸では市営や県営の公共住宅や旧公団が建てた共同住宅の空き家問題や老朽化、耐震問題、入居者の高齢化、それに伴うエレベーター設置工事費の問題、行政の維持費問題など様々な課題について議論されることが増えてきています。一方でアベノミクス以来地価が上昇し始め建設費の高騰で事業者が用地を仕入れるのに苦労しています。

建て替えを行えれば少なくとも上記の課題のいくつかは解決できるのですが現在入居されている方々がおられるため簡単にはいきません。もちろん建築費を誰がどうやって負担していくのかという問題もあります。

お話を聞いた会社は大阪を拠点としていて神戸と同じ課題を抱えているとのことでしたが、大阪府や大阪市のやり方は神戸と違っている、とのことでした。

神戸ではニーズのある地域では建て替え、それ以外は修繕という風に仕分けを行い、建て替える建物の入居者を他の建物に移し工事を行います。ところが住み慣れた場所を離れるのを受け入れられない入居者が多く、市の職員が長い時間をかけて説得や調整をすることが多いようです。

大阪の場合、建て替える建物の敷地内に新しい建物を新築し、そこに入居者を移した後古い方の建物を解体する手法をとっているそうです。(保育園や幼稚園が運営しながら建て替えるのと似ていますね。)

これなら話が早く進みます。また、事業すべてを民間の事業会社に請け負わせるそうです。事業計画、入居者との交渉、建設、購入者募集など全ての業務を民間が行うので行政の負担は軽くスピードが速いそうです。

請け負う事業者は大変ですが、上記の通り今用地を仕入れるのが難しい状況なので利害が一致し積極的に考えることができるわけです。また任せてもらった方がスケジュールもはっきりし、やりやすい、とのことでした。

なるほど…です。

この問題は神戸を含め全国の行政が頭を悩ませている問題です。
大阪の「おまえんとこで全部やらんかーい!」方式、採用検討の価値あり、ではないでしょうか (笑)。

2014年12月21日日曜日

新興住宅地を見て。

久しぶりに神戸にある、規模の大きい新興住宅地に近いショッピングセンターに買い物に行きました。以前来た時からどれくらい宅地開発が進んだろうか?と、何となく気になりその住宅地の中を車で走ってみました。道路が整備され行き止まりだった道が幹線道路と繋がっていました。

道に沿って新しい宅地の造成工事が今も進行する中、沢山の戸建住宅が完成し街並みが形成されている最中でした。建売と注文住宅が混在し、多くがハウスメーカーによる物でした。

和風の住宅、洋風の住宅、別荘風の住宅…と建主のこだわりや思い入れのこもった住宅が立ち並んでいます。形も色も材料もバラエティーに富み住む人の個性がそのまま外観に現れている感じです。販売中のハウスメーカーによる建売住宅もあり、各メーカーそれぞれが自社ならではの売りをアピールしていました。

私の感想。

住む人の個性、メーカーの販売競争。その結果だけで街並みができつつある。

その街並みは残念ながら美しいとは言い難い。

恐らくこの新しい街がこのまま出来上がった後、資産価値が上がることはないだろう。


大規模な宅地開発を行う事業者がルールを決めず、土地建物を売買する当事者が自由に建物を建てると、一つ一つの建物がどんなに素晴らしくても、人が羨むような、愛着の持てる街並みにはならないのだという事を思い知らされます。街の価値を決めるのは個々の建物の良し悪しだけでなく全体としてのまとまりであるように感じます。

そのような議論になると屋根の勾配を統一しようとか、色を統一しよう、などという話になりがちですが、そう単純な物ではありません。例えば1業者が単独で開発した街のように画一的な物だと反対に退屈だったり人為的な景観になったりします。魅力のある街は多様性に富みながら、何となくまとまっている。絶妙なバランスがとれているのが特徴だと思います。
もっとも最低限のルールや考え方、どのような街並みをめざそうというコンセプトが宅地を開発する事業者に無ければ、美しい街並みを作るのはやはり難しいと思います。

個性が強すぎないようにしてくれるのが木々です。木は建物を程よく隠しながら、多様な色形の緑で統一感を出してくれます。家以外の外構の要素はとても重要だと思います。囲障や擁壁の素材、門のデザインなどのセンスが良く、それぞれの敷地に共通点があると街並みに共通のコードが生まれまとまりを感じさせます。

宅地開発事業者は、宅地の造成が完成したら終わり、ではなく、その後形作られる街並みの姿にも責任を持つべきだと思います。街並みが地域を作りやがて社会を作ります。そこで生まれ育った人が将来の担い手となるのですから、街並みがそこに関係する人々の情緒に与える影響を考えると、誰かが真剣にデザインしなければならないと思います。

建築家や造園家によるチームが良い街に仕上がっていくよう誘導すべきではないでしょうか。
そのためにはまず、開発事業者や住宅メーカーが、また住む人自体がバラバラに好きな様にやっていてはまともな街が作れないという事に気付かなければならないと思います。
その第一歩として、今できつつある街並みが本当にこれでいいのか、疑問を持って欲しいと思います。




2014年8月20日水曜日

夏を快適に過ごす。

毎年お盆の頃になると蒸し暑さに耐えきれずエアコンで冷房をかけます。

それ以外の時期はエアコンをつけなくても割と涼しいので家に付いている窓という窓を開けて自然の風を通して過ごしているので、窓を閉め切って冷房をかけて過ごすと涼しくて気持ちいい反面、空気が動かない事に違和感を覚えます。

エアコンを使う以外に扇風機や団扇を使う事もありますが、やはり自然の風の心地よさには勝てないと感じてしまいます。

私の家はお風呂と洗面所のある地下、客間や土間、納屋(作業場兼犬の居場所)、書斎のある1階、居間や食事室、キッチン、家事室、勉強部屋のある2階、寝室のある3階の4層で構成されています。

そうなったのは敷地が斜面地で、まともに建物を建てられるフラットな土地が限られており、ワンフロアの平面を小さくし、建物を地下に沈めて斜面にせり出す形にせざるを得なかったためです。

フロアの数が多い事は欠点があります。家の中で重力方向に移動することが多くなるので体力を使います。

例えば寝室のある3階からお風呂のある地下に移動した時、寝室に着替えなどの忘れ物をしようものなら、4フロア上の階まで階段で戻らなければなりません。高齢者のための住宅は平屋が良いと言われる理由が住んでいて身をもって理解できます。

しかし、夏を快適に過ごすという観点から見ると、地下を持つこの多層構造は優れているかもしれません。

家の南の斜面は雑木林になっていて真夏でも木陰を通った涼しい風が海の手の斜面下方向から吹き上がってきます。その風を地下の洗面室の窓(厳密にはドアに内蔵された上げ下げ窓)から家の中に取り込みます。我が家の階段と廊下は家の中心にあるので上階の窓を開けるとその冷たい空気が引っ張られ、上へ上へと上昇します。

2階の居間は吹き抜けになっており、3階の寝室や廊下の窓や天窓から温まった空気はどんどん屋外に抜けていくので家全体に空気の対流が起こります。風がない日は居間の吹き抜けに取り付けた換気口から温まった空気を吸い込み機械的に排気して空気の対流を作り出します。

真夏に寝室で昼寝をしていると、どこからともなく涼しい風が肌に柔らかく当たるので、気持ちよく寝付く事ができます。

昔農家のおばあちゃんの家の縁側で風にあたりながらお昼寝をした時の、快適で幸せな気分を思い出します。

お盆の頃に耐えきれずエアコンをつけてしまうのは湿度のせいです。いくら空気の対流を利用して家の中に風を通しても、入ってくる空気自体の湿度が高すぎると不快に感じてしまうのです。

このように夏(実際は冬も)熱的快適さを求めたのは、私が暑がり(そして寒がり)だからです。
以前まではコンクリート造のマンションに住んでいましたが、そのような体質の私にとってとても不快な環境でした。6月頃から冷房をつけ残暑が去るまで冷房に頼りきりでした。

コンクリートは昼間に日射による熱をため込み冷房をつけっぱなしにしていてもなかなか冷えてくれません。(当然冬は逆の現象が起こり暖房の効きが悪い。)

今の家は木造で通気工法によって外壁の中に空気を通し、屋根の下の空気層を介して棟で排気しているので、コンクリート造の建物のような嫌な蓄熱が無く、エアコンの熱負荷が小さくなるよう設計されています。

私のような暑がり体質の人間が、日本で夏を快適に過ごすには、このように並々ならぬ工夫と努力が必要なのです (^^; 。

*冬を快適に過ごす。については、冬が来たらまた書いてみようと思います。



2014年8月15日金曜日

ルイス・カーン の エシュリック邸

僕の好きな建築家の一人、ルイス・カーン。とても有名な建築家で公共の大きな建物をたくさん設計した人ですが、僕はその作品の中でも個人のための住宅が好きです。

特に好きなのがエシュリック邸。今も僕のデスクの横に写真を飾っているほど好きな作品です。




建物自体もさることながら、この小さな建物が建つ環境が素晴らしく建物をひき立てています。

外壁の仕上げには、他のカーンの作品にもよく見られる木を使っています。
外壁材には石やレンガ、タイル、塗装など色々な材料がありますが、木材はその素材そのものが持つ豊かな風合いによって優しい感じを見る者に与えます。

厳密に言うとこの作品で木が使われているのは外壁ではなく開口部です。開口部というと窓を想像しますが、この作品では開口部を板戸とし、閉めている時はまるで外装材のように見せています。

すっきりした外観を実現するため、よく考えられた単純化された内部プランになっていて、感心します。
建築の設計をやっていると同じ空間の大きさ形でもごちゃごちゃした平面になってしまう時と、綺麗で単純なプランがうまくできる時とがあります。
原因の一つは動線のまとめ方だと思います。この住宅のように玄関や通路が家の中心部分にあると、その周辺に必要な部屋やスペースをうまくまとめることができます。
これまで私自身、自分の家の設計や仕事での様々な建物の設計をする際、そのような考え方を生かしてきました。

天井の高い居間の空間ボリュームは、人がリラックスするのにちょうどよいボリュームに感じます。
一度訪れて実際の空間に身を置き体験してみたい衝動に駆られます。

参考
http://f-aa.co.jp/ideablog/?p=2513

204 Sunrise Ln, Philadelphia, PA 19118アメリカ合衆国
http://goo.gl/maps/AflCq

2014年8月10日日曜日

台風に備える。

台風が兵庫県に上陸しました。普段忘れている自然の驚異をこういう時思い出します。

我が家は斜面の中腹に建っています。設計当初から風が強い場所と分かっていたので、
地震に対しての強度を構造計算によって確保する通常の設計に加え、風圧に対しても配慮する必要があると考えていました。

最近の木造建築は地震力を弱めるため、金属屋根などの軽量屋根を採用することが多いのですが、強い風が吹いても屋根が吹き飛ばされたり家自体が浮き上ったりしないように瓦屋根を採用し、瓦が飛ばされないように施工方法も特殊なものを採用しました。

その結果屋根が重たくなり風に対して建物が安定する反面、建物の重量が大きくなったり、荷重バランスが建物の高い所になるため、地震力に対しての耐久性を確保するために柱や梁の断面を通常より大きくする必要が出てきます。

建築コストを予算内に収める事と建物の安全性の両方を満足させるのは大変ですが、自分の子供や孫の世代まで耐えられる建物にし、建築コストを建物の耐用年数で割った単価を下げるという観点に立ち自分が納得できる仕様にしました。

↓今日の屋根の状況 メンテ用の出入口を兼ねたトップライトから顔を出して撮影。

2014年8月9日土曜日

最近感じたこと。

ここのところ、結婚式で東京に行ったり、仕事でグランフロント大阪に行ったりして、最近の商業建築を見て感じる機会がありました。東京では6つ星ホテルのマンダリンオリエンタルに泊まりました。

ここ数年の建築デザインの進歩は目覚ましいものがあります。使われている材料、色、製品がほんの少し前にできた建物と明らかに違います。僕が感じるままを端的に書くと、まるでCGの中を歩いているような気分になります。

空間が設計や施工の段階でコンピューターによってあらかじめ細部まで計算されつくしています。
今まで建築の中に置いてあるのが普通だった映像モニターなどの設備が美しく建築に組み込まれ一体化し、設備が建築そのものになっているのです。

また、アルミ製品が進化を遂げ、これまで費用をかけステンレスでオリジナルを製作していたものが、どんどんアルミの既製品に置き代わっています。

家具や建具なども製作ものから気の利いたデザイン性の高い既製品が用いられ、細くシャープな表情に変わってきました。あるショールームで驚いた事があります。屋内で使う建具の枠は従来木を使うことが一般的ですが、そのショールームでは見付が5mm程のアルミの無垢板を使っていました。びっくりするほどシャープなデザインでした。

LEDの普及・汎用化も予想以上に早く、サインなど今まで無骨だったものが、薄くスッキリとしたデザインに変化していて、サインが建物のインテリアや照明の要素になっています。

パナソニックのショールームのエントランスでは、最新の大きな薄型モニターにセンサーとコンピューターを使い、訪れた人の映像にコンピューターグラフィックスによって描かれた魚がついてくるといった面白い演出がなされていました。

そのような新しい商業施設や街を歩いた帰りに少し前にできた所を通ると1つ1つの要素が古臭く感じられる程の日進月歩。この変化についていくのは大変なことです。

今まである一定規模までの建築の設計は、分業が当たり前の他の製造業での設計と異なり、全ての範囲を1人の設計者がなんとかかんとか把握し組み立てられるという大変さと良さがありました。

しかし最先端の建築においては、まるで自動車を設計するように各部分をその専門家が担い、
建築家はそれを取りまとめる役目にまわらなければ他を超える新しい作品は作れそうにありません。そんな時代に取り残されないよう知識や技術を高めなければ、という気持ちになる反面、そんな事が自分のやりたいことなのか?という疑問も正直抱きます。

技術や文明が進化しどんどんハイテク化していく流れに逆らう訳ではありませんが、CG化した建築物で過ごす事が、我々が扱う「人間」にとって本当に快適で心安らぐのか?という疑問を感じてしまうのは僕だけでしょうか。

以上、 最近感じたこと。 でした。


2014年6月23日月曜日

建築とは関係ない話ですが。

絶対とは言い切れないが、

もしかしたら近いうち(今週とか)、経済の世界的な変動が起きる可能性があると思うのでリスクに一応備えておきましょう。

無ければ無いで、あー良かったで済むのですから。

2014年5月25日日曜日

家作りのおまけ。

土間で日曜大工で出た木の切れっ端と雨水タンクの水を使って遊ぶ末っ子。子供の遊びは、こうあって欲しい。


2014年4月5日土曜日

自宅を公開します。

以前コンペにエントリーし、見事に落選した時のプレゼンテーションを公開します。

開口部について。(1)

建築の世界では主に窓について開口部、と表現します。
窓と言うと腰から上にあるものをイメージしますが、床からの掃出し窓や天窓なども有ります。
また、開口部には、外壁に取りつくドアやシャッターなども含まれます。それらの配置や形式の選定、材料、色などをどのように考えるかは、建物を設計する上でとても重要です。どんな建物にするのかを決定づける大きなテーマの一つです。

窓には採光、通風などの環境的機能があります。採光は屋内の照度や熱に関わります。また通風は夏場の風通しや換気に関係します。
また窓は、屋内から見える外部の景色、眺望と、その反対に外部からの視線や建物の外観に関わります。
構造面では、窓の取りつく壁は、全く窓がない壁に比べて相対的に弱くなります。
建物の構造については色々な解析手法があり、強ければいいという訳ではなく、建物全体についての強度バランスが重要です。ですから構造力学上合理的な窓配置を考えながら計画しなければなりません。

こうして考えると、窓の計画は様々な事を同時に考えて設計しなければならず、単に外観デザインのみで決定できるものではありません。住まう人が求める生活や設計する人の哲学により、仮に同じ間取りでも窓の計画は大きく変わり、全く違う建物になり得ると考えられます。
更に言うと、窓のことを考えながら間取りや断面を考えなければ良い建物にはならないでしょう。

私が建物を設計する場合、基本的に窓がない部屋は、たとえ部屋の用途が物置だったとしても、極力作りません。窓のない部屋は当然暗く昼間でもエネルギーを必要とし、空気がよどんで結露やカビの発生を招きますし、良いことは一つもありません。地下室を作る場合でもドライエリアを設け、外気に直接面する窓を設置します。

マンションなどではトイレや洗面室、浴室といった、臭気や水蒸気が発生する部屋に窓がない場合が多くあります。中部屋で狭い住戸の場合でどうしようもない事もあるとは思いますが、80㎡を超える面積の住戸や、角部屋の住戸でも、やはり窓がないケースを見かけることがいくらでもあります。そのような間取り図を見ると、設計者の哲学と能力を疑わずにはいられません。

戸建住宅の場合、階段室や廊下など、非居室にも採光と通風をとる努力をすべきです。
中廊下であっても、廊下と居間を仕切る壁にガラス窓を設けたりドアをガラスかまちの引き戸にするなど、真っ暗で空気が流れない空間を作らないよう、あの手この手で努力します。最上階なら天窓だって付けれるのです。

そのようにして出来上がった建物は、どこにいても明るく、屋外の時間的環境の変化を感覚的に感じることができる心地よい内部環境を得ることができます。天気の良い日はそれを感じ、雨降りの日はそれを感じる、といった事は人間がそこに暮らしていく上で大事な事に思います。
私の自宅は居間が2階にあり、吹き抜けになっているのですが、壁と屋根の間に窓を設けているため昼間は空の色や明るさの変化や雲の動き、雨の様子などが、夜は月や星の様子が視覚的に感じることができます。

デザインがいくらかっこよくても、じっと動かないものはすぐに飽きてしまうものです。自然の営みによって生み出される多様な変化と比べると、人間が考えた形はいくらレベルの高いものであってもそれらにはかないません。空間を構成する3次元の世界に時間的変化を加えてこそ、その場所に奥行や深みが与えられるのではないかと思います。

木々の揺らめきや羽ばたく鳥、海のきらめきや太陽の光の変化などを暮らしの中で体感できれば、環境や地球や宇宙について考えたり感謝したりすることも身近に感じられます。


2014年3月30日日曜日

2014年3月24日月曜日

面白いアイデアを見つけました。
緑の使い方もですが、廻り階段の中央を吹き抜けにせず、
楽しいスペースにしちゃってるところが好きです。

http://inhabitat.com/paul-cocksedges-living-staircase-spirals-from-floor-to-ceiling-with-lush-greenery/

2014年3月17日月曜日

住宅についての新しい概念。

住宅について思っている事。

年金不安や経済の見通しの不安を考えると、又、子供達の未来を考えた時、人生のうちで最も高い買い物である住宅を単なる住む場所と捉えていて良いのだろうか?と最近感じている。

私の家は2階に生活スペース3階に寝室という作りにしてあり1階は時期によって使い方を変えられるよう作られている。
今は子供が小さいので1階は応接兼客間の和室、書斎、納屋、土間というゆったりした使い方をしているがそろそろ物要りになるので収益をあげられるよう、和室を下宿部屋、書斎は事務所、納屋や土間は教室や店舗に用途を変えようと考えている。

子供が独立した頃には親を1階に住まわせるかもしれない。
また3階の子供達の小さな寝室(それぞれ2.6畳の、寝るためだけの部屋)は間仕切りを取り払いゆったりとした夫婦それぞれの寝室に変更できるようにしてある。

更に将来は長男夫婦が2,3階に住み私達夫婦が1階に移るつもりだ。できればそこで死ぬまで面倒をみてもらえたら、と思っている。

住宅の建設を、収益の上げられる設備への投資として、また何世代もが使う財産として考える。家を住むための箱としてのみではなく、もしかしたら自分達で収益をあげられるかもしれない不動産として捉えてみる。また、家族や親せきは場合によって労働力となる可能性に気付く。
すると住宅にかけるお金は、単なる消費から将来投資へと変貌する。ならば住むだけのために建てる、1世代で住んで壊すという、日本の住宅文化を改め(というより昔に戻し)、丈夫で長持ちするようコストをかける気になり、住宅の質、街全体の資産価値も上がる。

住む場所と働く場所が同じなら、交通費や通勤時間が節約できる。
家族が働いた分は家族に還元される。

そのための一つアイデアがある。家族やその友人、近隣住民が持つ特技を先程の教室で生かすというものだ。教える人になってもらいお礼を支払う。習いに来た人は、先生ありがとうと言ってお月謝を払う。

下宿、と先程書いたが、これについてもアイデアがある。住んで貰う人は大学生。(あるいは留学生でもよい。)
受験後の人生で一番知識が頭に入っている人に、教室で塾の先生をしてもらう。下宿生はバイトを探さなくていい。自分で稼いだ分で家賃を払ったり旅行に行ったりする。教えて貰う生徒達は、先生ありがとうと言ってお月謝を払う。

このアイデアは家族にとってもプラスになる。子供が受験生の場合はもちろん、そうでなくても他人との触れ合いや異文化の体験につながる。
友人や近隣住民も潤い、必要なサービスを受ける事ができ、情報交換が活発になる。

こうして自分の周りの人たちがそれぞれの需要と供給を埋め合い経済が周る。そのような場を提供できる住宅があったら素晴らしいと思う。

2014年3月1日土曜日

チャールズ ムーアのシーランチ

大学の時、チャールズ ムーアという建築家を知りました。
シーランチという建物が有名です。
僕はこの人の作った住宅の内部空間が好きでした。立体的で写真を見ているだけで
ワクワクしてしまうくらい上手くできていて、本に載っている図面を何度も見て、
どうやってこんな空間を作っているのか研究しました。平面と断面がどうなっているか、
それが立体になるとどうなるか自分でパースをスケッチして確かめたりしました。
片流れの屋根も好きでした。屋根をバランスよくかけるのは思った以上に難しく、
今でも悩みます。チャールズ ムーアのかける屋根は洗練されていて魅力を感じます。
日本建築と違い、軒が無くペタンとした屋根です。四角い箱の一部をカッターで
切り落としたような形状をしています。そんな屋根が塔や煙突と一緒に幾つも連なって、
独特のバランスの良い外観を創り上げています。

参考写真
 http://www.linea.co.jp/info/detail/iid/493

指定した地点
110 Sea Walk Dr, Sea Ranch, CA 95497 アメリカ合衆国
http://goo.gl/maps/COugM

2014年2月16日日曜日

一輪挿し

勝手に花壇に生えた花を見つけたので、沖縄で買って放ったらかしになっていた一輪挿しを柱にフックを付けて飾ってみました。


2014年1月18日土曜日

面白そうなSNSを見つけました。

CropnetというSNSです。
家庭菜園やベランダ菜園を楽しむサイトなのだそうです。
楽しい仲間が沢山見つかったらいいな。
https://www.cropnet.jp

2013年11月3日日曜日

畑のある生活。

小さな子どもは土いじりが大好き。


自分たちが食べるものを自分たちでつくる。

ひと昔前までは当たり前だった事がいつからか、食べ物はスーパーで買ってくる時代になりました。

それが悪い事とは思いませんが、実際に野菜を育て楽しい時間を過ごす体験をすると、そんな楽しみを捨ててスーパーで買ってくるのは勿体無く感じてきます。

小さな庭やバルコニーでもいいから、野菜を育てるスペースを作ってみてはどうでしょう。



野菜って獲っても獲っても次々になるので、保存方法にも興味がわいてきます。


うちの畑は家の北側にあります。はじめは日陰になって育たないのではと心配でしたが、
冬以外の野菜がよく育つ季節は屋根より太陽が高く登るので、ちゃんと育ちます。
反対に家の南に作った畑は、木陰になっているため育ちがよくありません。野菜作りのスペースは、とにかく日光があたる場所にすることが大切です。いくら肥料をやっても、日光があたらないことにはどうにもうまく育ってくれません。
南の畑はうまくいきませんでしたが、プランターに植えて日光があたる場所に置いてやると、ぐんぐん育ちました。

畑を作る時、種を植える時、水や肥料をやる時、収穫する時、それを料理して食べる時、家族で楽しく過ごす時間ができて、畑に感謝感謝です。




2013年4月7日日曜日

音楽のある生活

生活の中に音楽があることは、とても楽しい事です。
僕は小さい頃エレクトーンを習っていたり、その後は洋楽を聴くようになったのがきっかけでギターを弾くようになりました。妻はピアノを習っていたのですが、最近保育士の資格をとり、保育園でピアノを弾くため、家で練習しています。
子どもには僕が挫折してしまった鍵盤をマスターさせてやりたいと思い、上の二人はピアノ教室に通わせています。末っ子はまだ小さいのでこれからですが、上の二人がピアノの練習をしているのを見て、自然に鍵盤に触っています。
家を考えている時、音楽が生活の一部となるようにしたいと思っていました。一番家族が集まる居間にピアノやギターなどの楽器、オーディオを集め、気がむいた時すぐに楽器に触れるようにしました。
子どもたちがピアノを始めて間もない時は、演奏も未熟で、きっと雑音が多くうるさいだろうと思っていましたが、実際は子ども向けの練習曲にも良い曲が多く、聴いていて案外心地よく感じました。
子どもの成長はめざましく、年齢が上がるにつれて、より難しい曲を練習しているうちに、いつの間にかスラスラ弾けるようになっています。
休日に家で過ごしていると、妻や子どもたち、時には自分も入れ替わりで楽器を練習するので、まるでBGMのように音楽が流れています。
もちろん静かに過ごしたい時やテレビを見たい時などは、演奏の音が邪魔に感じる時もありますが、その時は練習を一時停止するか、2階の居間以外で練習します。
我が家は幸いにも今使っているピアノが譲ってもらったものなので、以前使っていた電子ピアノが1階にあり、そのような時には活用しています。
ピアノを置いている空間は、天井を低くし、巾の広い照明をぶら下げて鍵盤や譜面を見やすくしています。その横につづく居間は吹き抜けにしており、音が広がるようにしてあります。家自体が木でできており、ピアノの音が家全体に響いているように感じます。一階の土間や屋外のデッキで過ごしている時にも音楽が心地よくどこからか聴こえてきます。

2013年3月24日日曜日

建物のどこから考える?


一般に建物を設計する場合、まず取りかかるのは、建物の配置や間取りなど平面的要素に
ついての検討ではないかと思います。でも、敷地や周囲の地形が傾斜地だったり、立体的な空間使いをしたい場合、断面を同時に考えなければなりません。もちろん外観に関わる立面、更に言うと、平面と断面でおおよそ決まるそれぞれの屋内空間の展開(ある面を正面から見た姿)も同時に検討して、3次元の空間が出来上がった時それぞれの計画が調和し、美しく使いやすく丁度いい具合になりそうかどうか考えていく必要があります。
2次元の図面でこの総合的な検討を行うには限界があるため、透視図やスケッチをしながら
図面を描いたり、施工者に伝達したりすることになります。
私が自分の家族のための家をどういう家にしようかと考えたとき、色々なテーマがありましたが、その中でも、屋外との関係を大切にした家にして、家の中にいても屋外の林の緑、空、雲、天体、光などの移り変わりを感じられるようにしたい、という大きなテーマがありました。3次元の空間がじっと動かないのは面白くない、どんなに美しいデザインを施してもすぐに飽きてしまうだろう。刻々と変化する環境を感じられる家はそこで暮らす人の心や感覚も豊かにしてくれるだろう、という思いがありました。
そのようなテーマに沿った計画とするために、吹き抜け空間や開口部などたくさんの断面計画を行い、それに調和する平面計画の擦り合わせを何度も行いました。
頭の中にある出来上がりの姿をより具体的に伝えるためスケッチを書き込んだ矩計図

2013年3月19日火曜日

自宅の写真(竣工時)

南側からの見上げ


 竣工して間もない時の写真です。
ここまで来るのには長い時間がかかりましたが、
まずは結果だけちょっと紹介してみようと思います。

敷地が急な斜面の上なので、見晴らしの良さを生かす
おうちにしました。2階に居間や食事室など時間を多く
過ごす部屋を設けました。また、南側と西側の視界がひらけているので、そこに大きな開口部を設けました。

写真に写っているのは2階南東の食事室の窓です。
この窓は折戸で開けると開口が全てオープンになります。元々あった木を残してあるので、食事室にいると
木の上で暮らしているような気分になります。


寝室がある3階の薪ストーブ
南側の急斜面は雑木林になっていて、毎日鳥たちが
遊びにやってきます。家のすぐそばの木の枝は、
蚊や毛虫などのあんまり嬉しくない昆虫を遠ざけるため
こまめに切るのですが、どんどんまた生えてきます。

そんな風にして切った枝はご近所さんももて余している
ので、子供が貰ってきたりします。3階の薪ストーブの
薪はそうして自然に調達できてしまいます。

3階にストーブがあるのは、この建物が3階建てで、
建築基準法上の制限から、火を使う設備は3階にしか
設けられなかったからです。本来は居間に設ける事が
ほとんどなのですが、うちはできませんでした。
その代わり、3階には寝室があるので寝る前にストーブ
をつけておけば、寝る頃から朝にかけてポカポカな部屋
でぐっすり睡眠をとることができます。

初めて記事を書きました。

何もせぬまま1年以上過ぎてしまいました(反省)。
緑を取り入れた住宅について、少しずつでも記事を書いていこうと思います。

僕は自分の家を数年前に設計し、家族5人と猫1匹、犬1匹で住んでいます。

前の会社に入社した時の新入社員研修で訪れた、瀧光夫さんという建築家が設計したアイ・アイランドという宿泊施設で、建物内外の緑に包まれた素晴らしい空間がとても気に入って以来、自分もこんな建物を設計したいと思っていました。

瀧光夫さんの建物はその後も見てまわりました。岐阜にある、古今伝授の里フィールドミュージアムなどは素晴らしい建物で、アイ・アイランドと同じく、屋外空間の緑や景色を建物の内部に取り込んだ素晴らしい建物でした。
共通しているのはその建物で食事ができたり宿泊できたりと居住空間として設計されていて、楽しく快適に過ごせること、建築的には大きな嵌め殺し窓が使われ、静寂の中で邪魔な物が全くない窓の景色を楽しめること、そして水面があることです。

これらの建物は僕が自分で設計をしていく上で大きな影響を与えてくれました。遊びに行くだけでも本当に良い時間が過ごせるので本当におすすめです。興味のある方、ぜひ行ってみて下さい。

アイ・アイランド HP http://www.iiland.ne.jp/infomation.html

古今伝授の里 フィールドミュージアムHP  http://www.kokindenju.com