2020年4月1日水曜日

リモートワークに対応できない住宅

新型コロナウィルスの影響が日に日に拡大し、日本はもちろん、世界でリモートワークで働くしかない状況になりつつあります。

前回のプログでは、そのようになった場合には住宅も対応する必要が出てくるだろう、という話を書きましたが、今夜の報道番組で一般的なマンションに住む人が困っている様子を特集していました。

見ていて思ったのは、まだ小さい子どもがいる世帯で、マンションに住みながらのリモートワークは、かなり難しそうだという事です。赤ちゃんの泣き声、子ども達の騒ぐ声の響く家の中では、仕事にも集中出来ないし、Web会議もしにくい、という問題があります。リビングの片隅はもちろん、寝室に逃げ込んで仕事をしようとしても、子ども達は無邪気に追いかけて来ます。番組で取り上げられていた方は結局、カラオケボックスで仕事をする羽目になっていて、ちょっと笑ってしまいました。

我が家は一戸建て住宅ですが、子どもの勉強スペースや妻の家事室(パソコン部屋)、私の書斎など、集中したり、勉強や仕事の書類や書籍を家の中の他の物に混じらないようにするため、小さな個室が用意されています。テスト、受験勉強をするにも、仕事をするにも「こもれる部屋」は重宝します。

マンションにも最近は書斎付きや、勉強スペース付きといった間取りが多少はありますが、まだまだ少数派です。今後のマンション商品開発の大きなテーマになって行く事と思われます。

2020年2月28日金曜日

専門+好きな事

昨日、知人から誘われていたクリスマスコンサートに行って来ました。
仕事だったので18時の開演にはとても間に合いません。おまけに渋滞、会場の教会近くで道に迷い、着いたのは19:30を回っていました。

コンサートはフルート奏者、ピアノ奏者による器楽と声楽によるクラッシックで、私のようなロックやブルースを聴くくらいの音楽素人には、あまり馴染みのないジャンルでしたが、地域の教会で行われるコンサートとは思えない実力のある音楽家の迫力ある演奏に圧倒されてしまいました。

遅れて着いた為、席の大半が埋まっていて前から2番目に空いてる席を見つけ座ったのですが、独唱では鼓膜がビリビリいう程の声量を感じ、観客はみんな唖然とした表情で聴き入っていました。
フルートの演奏もあそこまで間近で観るのは初めてで、正確で素早く、感情のこもった演奏が素晴らしかった事は勿論ですが、息を吸う時のタイミング、吸う空気の量、息づかいに驚きました。
ピアノ演奏はベートーベンの、古典派からロマン派に移行する時期に作曲されたテクニックのいる楽曲を弾丸のような速さでとても正確に弾く、運動神経と記憶力に皆感心し、拍手喝采でした。

コンサート後に演奏者と観客の一部によるお茶会があり、みんなでお話をしました。
私は若い頃から、いつか音楽を楽しむための建築を作りたいという想いがあり、建築設計の道を選んだので(時々忘れかけてしまってますが)、演奏者の方々に、こじんまりした響のよいホールを知っていたら教えて下さい、と尋ねてみました。

すると3人の口から、堰を切ったように様々なホールの名前や特徴、どんな要素が良かったのか、理想の音響や建築的条件などの情報が溢れ、予想外に会話が盛り上がったのでビックリしました。

また反対に、音楽家は音楽だけでなく、建築にも興味があるとの事で、お勧めの建築物を教えて欲しい、と質問されました。私は暫く考えた後、閑谷学校がお勧めだ、と答えました。

仕事をしていると、このような人達とお互いに時間を忘れ、夢中になって話をするという機会は稀です。その原因の一つは、仕事の最終目的にお金が絡むからなのかもしれません。音楽は共通の言語、と言う時がありますが、思い返してみると自分の人生において、無条件に人に共感したり、今という時間に没頭できたのは、相手と自分の間に音楽という共通のコードがあった時のように思います。










リモートワークの時代がやっとやって来た。

こんにちは、というか超お久しぶりです。何年ぶりかわからないくらいこのブログから離れていましたが、今日から再開。できれば毎日更新したいと思います。3日坊主にならないよう頑張ります。

このブログでは、住まい方、働き方、暮らしのためのお金を得る方法など変化する時代に合わせ暮らし全体をどう最適化して行けば良いかを考え記事にして来ました。

数年前からインターネット上でデータにいつでもアクセスできるクラウド時代となり、これからは満員電車に揺られて通勤や通学する時代ではなくなるといった事を記事にあげていましたが、今回のコロナウィルス世界拡散によって、通勤自粛や学校閉鎖という移動が強制的に制限される事態となり、リモートワークを好む好まざる関係なく選択せざるを得ない状況に陥りました。おそらくこの事がきっかけとなり、リモートワークへシフトする流れが世界的に加速するのではないかと見ています。多分数年で時代は大きく変わるのではないでしょうか。

既にシェアオフィスなど、企業や個人事業主が事務所経費を抑えて賢くビジネスを行う流れが始まっていますが、リモートワークはその先をいくものです。個人ビジネスを副業も含め遠隔で自宅にて行なっている人たちにとっては、移動する事なく打ち合わせをしたりセミナーや集客を行うのは今や、当たり前の事になっています。

私自身も、zoomやskypeを使い、本業の建築設計や、サブで行なっている資産運用のレクチャーなどをもう1年以上行なっており、日本全国はもちろん、海外の方ともビジネスを行なったりやコミュニケーションをとったりしています。この環境に慣れると、わざわざ電車やバス、時には新幹線や飛行機といったコストと時間がかかる乗り物に乗って打ち合わせに出向くといった事が非常にナンセンスに感じられます。web上でいつでもどこでも気楽にコミュニケーションをとった方がどう考えてもリーズナブルです。

また、普段そのような仕事のやり方をしていて、時々オフラインでコンタクトする時には特別感が出るので、対面でセミナーを行うなどのイベントが引き立ちます。

言うのを忘れていましたが、私は昨年2019年春に独立し株式会社を立ち上げました。
これまでのサラリーマン時代はどこの会社に所属していた時もオフィスで働いて来ました。今となっては非常に時間とエネルギーの無駄となる通勤、出張をするのが当たり前の時代でしたが、今の自分の会社では無縁になり、大幅に有効に使える時間が増えました。
また、会社の経費上もメリットが大きく、これからは多くの企業、個人が私と同じようなスタイルを選択するのではないかと思います。

そうなった場合、世の中はどうなっていくかを考えて見ると、まずオフィス需要が激減するのではないかと思われます。今国内では都心を中心に金余りの投資家、企業がたくさんオフィスを作り、新しいビルが乱立しています。これは日本だけでなく、中国、アメリカ、アジア・ヨーロッパ諸国でも同様の事が起こっていますが、私から見ると、ずっと違和感があります。そんなに作ってどうすんの。。。もうオフィス、いらなくなる時代が来てるよ、と思ってしまいます。

次に変わるのは住宅。今までは住空間専用だった住宅は、これから住むだけでなく、働くための機能も併せ持つ必要が出て来ます。従来のマンションの間取りで在宅で働こうとすると、リビングの一角や寝室などの住空間の一部を働くための空間に充てる事になりますが、実際やってみるとこれが宜しくありません。

家族が外出しているときは静かで仕事に集中できますが、子供が学校から帰って来てゲームをしたりテレビを見たりしだすと集中力が落ちます。電話もできないし困った事態になります。

寝室でやるにしても、もともとそんなワークスペースを見込んだ広さになっていないため、かなり窮屈です。初めはいいですが、だんだん仕事に必要な資料などが増えてくると、本棚を置きたい、とかコピー機を置きたい、など新たなニーズが出て来て対応できなくなって来ます。

私の場合、自宅を建てた時に、将来自宅で設計事務所を始めるかもしれない、と言う想定があったので、玄関の横に狭いながら(4畳しかない)独立したワークスペースがあり、家の中の騒音から隔離された場所で仕事に関するものだけを置けるスペースが確保されています。

この、仕事に関するものだけを置ける、ということが非常に重要で、上記のように働く場所が住空間と兼用の場合は、重要な仕事上の書類と家族のプライベートな書類が混在するため、場合によってはゴミの日に必要な書類がゴミに紛れて捨てられてしまうなどといった惨事が起こり得ます。特に子供は宿題のプリントなどをリビングに散らかしたままにしたりするので、書類がどっかいった、とか平気で起こります。そう考えるとこれまでの、○○LDKという表示が当たり前だった住宅の間取りは、○○LDK+Wという新しい時代に変わっていくと思います。因みにうちの家は、

5LDK+S+W1+W2+D+Nです。

わけがわからないと思いますが、内容は、
S:スタディールーム4畳 W1:妻の仕事部屋2畳 W2:私の仕事部屋4畳 D:土間5畳
N:納戸5畳です。5LDKといってもそのうち3つの部屋は約3畳ずつしかない、子供達が寝るだけのための部屋です。

小さな部屋でも、他から独立しているスペースが確保されていることはとても機能的です。一人になれる、自分のものだけを置いて置ける、ということは私たち家族一人一人にとってとても便利で重要です。