2015年6月7日日曜日

ライフマネージメントと設計

今は2015年6月6日23時45分です。今日は土曜でしたが朝から今まで家族との時間、家での仕事、会社の仕事と忙しい日でした。しかしアイデアというものは寝たらすっかり忘れてしまう事がよくあるので、体に鞭を打ってでも今日のうちに書いてしまおうと思います。
今日のテーマ、実はぼんやりとは前々から考えていました。昨日、最近親しくなった銀行マンとお話をしているうちにだんだん考えがまとまってきました。

その銀行マンに前回お会いした時、僕はこんな事をお話ししました。

僕は設計事務所で建物の設計をしています。自分の家も設計し今そこに住んでいます。お客さんの家を設計している時は気が付かなかった事が沢山分かりました。マンションや建売を買う場合と違い注文住宅を建てるには資金を調達するのに多大な時間と労力を使う事、建物の登記や税務所への手続きも面倒で費用もかかります。
いつどんな手続きが必要かまるでわからないまま自分で調べたり銀行に言われる事を言われた時に行うという状況でした。建築費をいくらまでかけるのか、自分のしたい事のうちどれだけを実現しどれだけを将来にまわしどれを諦めるべきか悩みました。
建物が完成し喜ぶのも束の間、住宅ローンの支払い、固定資産税、団体信用保険や火災、地震保険、セキュリティー会社への支払いなど想像以上の家に関する出費が追いかけてきます。今まで多くの方々の家を設計させてもらって来ましたが建主さんのそのような苦労を詳しく知る事もなく、お客さんが提示した設計条件を満足しさえすれば良いと考えていました。でもこれからは設計に取り掛かる前にせめて銀行の手続きくらいはこんな流れでスケジュールはこうなりますとか融資の枠をこんなタイミングで確認しておきましょう、くらいは説明してあげたいので簡単に資料を作って頂けないでしょうか?もし作って頂けたらそれをお客さんにお渡しして説明し、場合によってはそちらの銀行でローンを組まないか検討を勧めますよ、とまぁこんな感じの話でした。

そして昨日、その銀行マンがお願いした資料を作って持って来てくれたのです。

話は更に広がりました。一般的に住宅は生活して行く上で出費の面でかなりのウェートを占めるものです。そもそも住宅を建てるのは家族が幸せに生きて行くためなので、住宅を維持するために苦痛を伴う事は目的に反します。だから住宅を考えるより前にまずライフプランを考えなければなりません。
一体住宅にかける費用、いいえ、住宅に関連するあらゆる事を含めた費用をいくらまでにすべきか、一家の収入と出費をベースに真剣に考えなければなりません。また家族の余暇や趣味のための予算、将来のための預金の枠も確保しなければなりません。そうやって算定した住宅関連予算を工事坪単価で割り算し出た数字が建てるべき建物の大きさになります。
もしその大きさが、自分が住宅に求めている事を盛り込むのに小さ過ぎる場合、何か条件を変えなければ無理が生じる事になるでしょう。収入を増やすのか、習い事を減らすのか、或いは建物の仕様を落とすのか。こんな考え方もあります。駐車場や貸し店舗などを住宅の内外に組み込みそこからの収益をローン返済に充てる。子、孫も住める家にし返済プランを立ててみる。
とにかく帳尻が合うまで自分の求めるライフプランが成立するよう諸条件を調整する必要があります。この作業を設計者が手伝いアドバイスできれば建主にとってこんな心強い事はないでしょう。
こうして納得した上でいよいよ設計の打合せに入って行けば心配がなくスムーズに計画が進むでしょう。また建主は設計者を信頼しアドバイスを聞いてくれるでしょう。
ところが設計者は忙しく、また税などのお金の事は普通専門外なのでそこまでの事を一緒に考えてあげる余裕がないのです。だから税なら税、ローンならローンについて税理士や銀行の専門家と提携しない事には実現が難しい。
という話になりました。

どんな分野もそうなのかもしれませんが、トータルでサポートをしてくれる人や会社って意外といないものです。
優秀な専門家は沢山いるのにお客さんの事を愛情深く、友人のように思い細かい所まで、長い人生の先まで一緒に寄り添い考えてくれる。そんなサービスがあればどんなに感謝されるでしょう?

僕はそれを目指したい。そのためには優秀な専門家を仲間に持つ必要がある、という話でした。

2015年5月23日土曜日

たまには自分の設計の売込み(^^)

先日Airbnbから派遣されたプロカメラマンの写真が追加されました。
気に入らないのは申し訳ないけど、
削除させて頂きました^^;。

また妻の友人に英訳をお願いしました。
英語になると、ちょっとかっこいい。

https://www.airbnb.com/rooms/3621100?locale=en

2015年4月19日日曜日

自宅で仕事をする。

久しぶりに自分の家の事を書こうと思います。

ここの所神戸は雨と風の日が多く、そのせいで桜も例年より早く散ってしまいました。週末も雨模様が続いていて外で過ごす事ができませんでしたが、今日は朝からうんといい天気でした。

仕事は休みだったのですが友人から個人的に頼まれた図面を描く予定にしていたので、外で過ごしたい気持ちを満たしながら描こうと思い、デッキテラスにあるテーブルでやってみる事にしました。
まずは洗濯物と布団をテラスの手摺一杯に干し、ノートPCや資料と珈琲を準備して取り掛かると何とも言えない清々しい気分で図面が描けます。

日頃から仕事で事務所に通う時間と労力が何とかならないものか、家で働けたらな、という願望を持っていたのですが、実際やってみると思った以上に快適でした。

お昼を2階の食堂で済ませテーブルに戻ると太陽が真上近くまで動いてモニターが見辛くなっていたのでデッキに面している和室に移動しそのまま夕方まで設計し完成。会社で同じ事をするより何倍もはかどり良い設計ができました。

テラスや和室に限らずノートPCがあればリビングや食堂、ベッドルームでも図面は描けます。描くことよりも考える事が主ですから頭が冴え集中力が切れない事が大事です。
そよ風が吹いたり鳥の囀りや木の葉の揺れる音が聞こえたり、時々子どもが弾く初歩的なピアノ曲が流れてきたりと仕事に集中しながらも無意識にそのような変化を感じているから心地よいのではないかと思います。
おまけに煙草だって気兼ねなく吸えます。

人によるのでしょうが、僕にとっては自宅で仕事をする事はとても楽しい事です。

2015年1月25日日曜日

「おまえんとこで全部やらんかーい!」方式

最近仕事での営業回りが多くなり、色々な会社の方と話す機会が増えました。
先日は大手デベロッパー会社の再開発や共同建て替えなどを行っている方とお話しました。

このところ、神戸では市営や県営の公共住宅や旧公団が建てた共同住宅の空き家問題や老朽化、耐震問題、入居者の高齢化、それに伴うエレベーター設置工事費の問題、行政の維持費問題など様々な課題について議論されることが増えてきています。一方でアベノミクス以来地価が上昇し始め建設費の高騰で事業者が用地を仕入れるのに苦労しています。

建て替えを行えれば少なくとも上記の課題のいくつかは解決できるのですが現在入居されている方々がおられるため簡単にはいきません。もちろん建築費を誰がどうやって負担していくのかという問題もあります。

お話を聞いた会社は大阪を拠点としていて神戸と同じ課題を抱えているとのことでしたが、大阪府や大阪市のやり方は神戸と違っている、とのことでした。

神戸ではニーズのある地域では建て替え、それ以外は修繕という風に仕分けを行い、建て替える建物の入居者を他の建物に移し工事を行います。ところが住み慣れた場所を離れるのを受け入れられない入居者が多く、市の職員が長い時間をかけて説得や調整をすることが多いようです。

大阪の場合、建て替える建物の敷地内に新しい建物を新築し、そこに入居者を移した後古い方の建物を解体する手法をとっているそうです。(保育園や幼稚園が運営しながら建て替えるのと似ていますね。)

これなら話が早く進みます。また、事業すべてを民間の事業会社に請け負わせるそうです。事業計画、入居者との交渉、建設、購入者募集など全ての業務を民間が行うので行政の負担は軽くスピードが速いそうです。

請け負う事業者は大変ですが、上記の通り今用地を仕入れるのが難しい状況なので利害が一致し積極的に考えることができるわけです。また任せてもらった方がスケジュールもはっきりし、やりやすい、とのことでした。

なるほど…です。

この問題は神戸を含め全国の行政が頭を悩ませている問題です。
大阪の「おまえんとこで全部やらんかーい!」方式、採用検討の価値あり、ではないでしょうか (笑)。

2014年12月21日日曜日

新興住宅地を見て。

久しぶりに神戸にある、規模の大きい新興住宅地に近いショッピングセンターに買い物に行きました。以前来た時からどれくらい宅地開発が進んだろうか?と、何となく気になりその住宅地の中を車で走ってみました。道路が整備され行き止まりだった道が幹線道路と繋がっていました。

道に沿って新しい宅地の造成工事が今も進行する中、沢山の戸建住宅が完成し街並みが形成されている最中でした。建売と注文住宅が混在し、多くがハウスメーカーによる物でした。

和風の住宅、洋風の住宅、別荘風の住宅…と建主のこだわりや思い入れのこもった住宅が立ち並んでいます。形も色も材料もバラエティーに富み住む人の個性がそのまま外観に現れている感じです。販売中のハウスメーカーによる建売住宅もあり、各メーカーそれぞれが自社ならではの売りをアピールしていました。

私の感想。

住む人の個性、メーカーの販売競争。その結果だけで街並みができつつある。

その街並みは残念ながら美しいとは言い難い。

恐らくこの新しい街がこのまま出来上がった後、資産価値が上がることはないだろう。


大規模な宅地開発を行う事業者がルールを決めず、土地建物を売買する当事者が自由に建物を建てると、一つ一つの建物がどんなに素晴らしくても、人が羨むような、愛着の持てる街並みにはならないのだという事を思い知らされます。街の価値を決めるのは個々の建物の良し悪しだけでなく全体としてのまとまりであるように感じます。

そのような議論になると屋根の勾配を統一しようとか、色を統一しよう、などという話になりがちですが、そう単純な物ではありません。例えば1業者が単独で開発した街のように画一的な物だと反対に退屈だったり人為的な景観になったりします。魅力のある街は多様性に富みながら、何となくまとまっている。絶妙なバランスがとれているのが特徴だと思います。
もっとも最低限のルールや考え方、どのような街並みをめざそうというコンセプトが宅地を開発する事業者に無ければ、美しい街並みを作るのはやはり難しいと思います。

個性が強すぎないようにしてくれるのが木々です。木は建物を程よく隠しながら、多様な色形の緑で統一感を出してくれます。家以外の外構の要素はとても重要だと思います。囲障や擁壁の素材、門のデザインなどのセンスが良く、それぞれの敷地に共通点があると街並みに共通のコードが生まれまとまりを感じさせます。

宅地開発事業者は、宅地の造成が完成したら終わり、ではなく、その後形作られる街並みの姿にも責任を持つべきだと思います。街並みが地域を作りやがて社会を作ります。そこで生まれ育った人が将来の担い手となるのですから、街並みがそこに関係する人々の情緒に与える影響を考えると、誰かが真剣にデザインしなければならないと思います。

建築家や造園家によるチームが良い街に仕上がっていくよう誘導すべきではないでしょうか。
そのためにはまず、開発事業者や住宅メーカーが、また住む人自体がバラバラに好きな様にやっていてはまともな街が作れないという事に気付かなければならないと思います。
その第一歩として、今できつつある街並みが本当にこれでいいのか、疑問を持って欲しいと思います。




2014年8月20日水曜日

夏を快適に過ごす。

毎年お盆の頃になると蒸し暑さに耐えきれずエアコンで冷房をかけます。

それ以外の時期はエアコンをつけなくても割と涼しいので家に付いている窓という窓を開けて自然の風を通して過ごしているので、窓を閉め切って冷房をかけて過ごすと涼しくて気持ちいい反面、空気が動かない事に違和感を覚えます。

エアコンを使う以外に扇風機や団扇を使う事もありますが、やはり自然の風の心地よさには勝てないと感じてしまいます。

私の家はお風呂と洗面所のある地下、客間や土間、納屋(作業場兼犬の居場所)、書斎のある1階、居間や食事室、キッチン、家事室、勉強部屋のある2階、寝室のある3階の4層で構成されています。

そうなったのは敷地が斜面地で、まともに建物を建てられるフラットな土地が限られており、ワンフロアの平面を小さくし、建物を地下に沈めて斜面にせり出す形にせざるを得なかったためです。

フロアの数が多い事は欠点があります。家の中で重力方向に移動することが多くなるので体力を使います。

例えば寝室のある3階からお風呂のある地下に移動した時、寝室に着替えなどの忘れ物をしようものなら、4フロア上の階まで階段で戻らなければなりません。高齢者のための住宅は平屋が良いと言われる理由が住んでいて身をもって理解できます。

しかし、夏を快適に過ごすという観点から見ると、地下を持つこの多層構造は優れているかもしれません。

家の南の斜面は雑木林になっていて真夏でも木陰を通った涼しい風が海の手の斜面下方向から吹き上がってきます。その風を地下の洗面室の窓(厳密にはドアに内蔵された上げ下げ窓)から家の中に取り込みます。我が家の階段と廊下は家の中心にあるので上階の窓を開けるとその冷たい空気が引っ張られ、上へ上へと上昇します。

2階の居間は吹き抜けになっており、3階の寝室や廊下の窓や天窓から温まった空気はどんどん屋外に抜けていくので家全体に空気の対流が起こります。風がない日は居間の吹き抜けに取り付けた換気口から温まった空気を吸い込み機械的に排気して空気の対流を作り出します。

真夏に寝室で昼寝をしていると、どこからともなく涼しい風が肌に柔らかく当たるので、気持ちよく寝付く事ができます。

昔農家のおばあちゃんの家の縁側で風にあたりながらお昼寝をした時の、快適で幸せな気分を思い出します。

お盆の頃に耐えきれずエアコンをつけてしまうのは湿度のせいです。いくら空気の対流を利用して家の中に風を通しても、入ってくる空気自体の湿度が高すぎると不快に感じてしまうのです。

このように夏(実際は冬も)熱的快適さを求めたのは、私が暑がり(そして寒がり)だからです。
以前まではコンクリート造のマンションに住んでいましたが、そのような体質の私にとってとても不快な環境でした。6月頃から冷房をつけ残暑が去るまで冷房に頼りきりでした。

コンクリートは昼間に日射による熱をため込み冷房をつけっぱなしにしていてもなかなか冷えてくれません。(当然冬は逆の現象が起こり暖房の効きが悪い。)

今の家は木造で通気工法によって外壁の中に空気を通し、屋根の下の空気層を介して棟で排気しているので、コンクリート造の建物のような嫌な蓄熱が無く、エアコンの熱負荷が小さくなるよう設計されています。

私のような暑がり体質の人間が、日本で夏を快適に過ごすには、このように並々ならぬ工夫と努力が必要なのです (^^; 。

*冬を快適に過ごす。については、冬が来たらまた書いてみようと思います。



2014年8月15日金曜日

ルイス・カーン の エシュリック邸

僕の好きな建築家の一人、ルイス・カーン。とても有名な建築家で公共の大きな建物をたくさん設計した人ですが、僕はその作品の中でも個人のための住宅が好きです。

特に好きなのがエシュリック邸。今も僕のデスクの横に写真を飾っているほど好きな作品です。




建物自体もさることながら、この小さな建物が建つ環境が素晴らしく建物をひき立てています。

外壁の仕上げには、他のカーンの作品にもよく見られる木を使っています。
外壁材には石やレンガ、タイル、塗装など色々な材料がありますが、木材はその素材そのものが持つ豊かな風合いによって優しい感じを見る者に与えます。

厳密に言うとこの作品で木が使われているのは外壁ではなく開口部です。開口部というと窓を想像しますが、この作品では開口部を板戸とし、閉めている時はまるで外装材のように見せています。

すっきりした外観を実現するため、よく考えられた単純化された内部プランになっていて、感心します。
建築の設計をやっていると同じ空間の大きさ形でもごちゃごちゃした平面になってしまう時と、綺麗で単純なプランがうまくできる時とがあります。
原因の一つは動線のまとめ方だと思います。この住宅のように玄関や通路が家の中心部分にあると、その周辺に必要な部屋やスペースをうまくまとめることができます。
これまで私自身、自分の家の設計や仕事での様々な建物の設計をする際、そのような考え方を生かしてきました。

天井の高い居間の空間ボリュームは、人がリラックスするのにちょうどよいボリュームに感じます。
一度訪れて実際の空間に身を置き体験してみたい衝動に駆られます。

参考
http://f-aa.co.jp/ideablog/?p=2513

204 Sunrise Ln, Philadelphia, PA 19118アメリカ合衆国
http://goo.gl/maps/AflCq

2014年8月10日日曜日

台風に備える。

台風が兵庫県に上陸しました。普段忘れている自然の驚異をこういう時思い出します。

我が家は斜面の中腹に建っています。設計当初から風が強い場所と分かっていたので、
地震に対しての強度を構造計算によって確保する通常の設計に加え、風圧に対しても配慮する必要があると考えていました。

最近の木造建築は地震力を弱めるため、金属屋根などの軽量屋根を採用することが多いのですが、強い風が吹いても屋根が吹き飛ばされたり家自体が浮き上ったりしないように瓦屋根を採用し、瓦が飛ばされないように施工方法も特殊なものを採用しました。

その結果屋根が重たくなり風に対して建物が安定する反面、建物の重量が大きくなったり、荷重バランスが建物の高い所になるため、地震力に対しての耐久性を確保するために柱や梁の断面を通常より大きくする必要が出てきます。

建築コストを予算内に収める事と建物の安全性の両方を満足させるのは大変ですが、自分の子供や孫の世代まで耐えられる建物にし、建築コストを建物の耐用年数で割った単価を下げるという観点に立ち自分が納得できる仕様にしました。

↓今日の屋根の状況 メンテ用の出入口を兼ねたトップライトから顔を出して撮影。

2014年8月9日土曜日

最近感じたこと。

ここのところ、結婚式で東京に行ったり、仕事でグランフロント大阪に行ったりして、最近の商業建築を見て感じる機会がありました。東京では6つ星ホテルのマンダリンオリエンタルに泊まりました。

ここ数年の建築デザインの進歩は目覚ましいものがあります。使われている材料、色、製品がほんの少し前にできた建物と明らかに違います。僕が感じるままを端的に書くと、まるでCGの中を歩いているような気分になります。

空間が設計や施工の段階でコンピューターによってあらかじめ細部まで計算されつくしています。
今まで建築の中に置いてあるのが普通だった映像モニターなどの設備が美しく建築に組み込まれ一体化し、設備が建築そのものになっているのです。

また、アルミ製品が進化を遂げ、これまで費用をかけステンレスでオリジナルを製作していたものが、どんどんアルミの既製品に置き代わっています。

家具や建具なども製作ものから気の利いたデザイン性の高い既製品が用いられ、細くシャープな表情に変わってきました。あるショールームで驚いた事があります。屋内で使う建具の枠は従来木を使うことが一般的ですが、そのショールームでは見付が5mm程のアルミの無垢板を使っていました。びっくりするほどシャープなデザインでした。

LEDの普及・汎用化も予想以上に早く、サインなど今まで無骨だったものが、薄くスッキリとしたデザインに変化していて、サインが建物のインテリアや照明の要素になっています。

パナソニックのショールームのエントランスでは、最新の大きな薄型モニターにセンサーとコンピューターを使い、訪れた人の映像にコンピューターグラフィックスによって描かれた魚がついてくるといった面白い演出がなされていました。

そのような新しい商業施設や街を歩いた帰りに少し前にできた所を通ると1つ1つの要素が古臭く感じられる程の日進月歩。この変化についていくのは大変なことです。

今まである一定規模までの建築の設計は、分業が当たり前の他の製造業での設計と異なり、全ての範囲を1人の設計者がなんとかかんとか把握し組み立てられるという大変さと良さがありました。

しかし最先端の建築においては、まるで自動車を設計するように各部分をその専門家が担い、
建築家はそれを取りまとめる役目にまわらなければ他を超える新しい作品は作れそうにありません。そんな時代に取り残されないよう知識や技術を高めなければ、という気持ちになる反面、そんな事が自分のやりたいことなのか?という疑問も正直抱きます。

技術や文明が進化しどんどんハイテク化していく流れに逆らう訳ではありませんが、CG化した建築物で過ごす事が、我々が扱う「人間」にとって本当に快適で心安らぐのか?という疑問を感じてしまうのは僕だけでしょうか。

以上、 最近感じたこと。 でした。


2014年6月23日月曜日

建築とは関係ない話ですが。

絶対とは言い切れないが、

もしかしたら近いうち(今週とか)、経済の世界的な変動が起きる可能性があると思うのでリスクに一応備えておきましょう。

無ければ無いで、あー良かったで済むのですから。

2014年5月25日日曜日

家作りのおまけ。

土間で日曜大工で出た木の切れっ端と雨水タンクの水を使って遊ぶ末っ子。子供の遊びは、こうあって欲しい。


2014年4月5日土曜日

自宅を公開します。

以前コンペにエントリーし、見事に落選した時のプレゼンテーションを公開します。

開口部について。(1)

建築の世界では主に窓について開口部、と表現します。
窓と言うと腰から上にあるものをイメージしますが、床からの掃出し窓や天窓なども有ります。
また、開口部には、外壁に取りつくドアやシャッターなども含まれます。それらの配置や形式の選定、材料、色などをどのように考えるかは、建物を設計する上でとても重要です。どんな建物にするのかを決定づける大きなテーマの一つです。

窓には採光、通風などの環境的機能があります。採光は屋内の照度や熱に関わります。また通風は夏場の風通しや換気に関係します。
また窓は、屋内から見える外部の景色、眺望と、その反対に外部からの視線や建物の外観に関わります。
構造面では、窓の取りつく壁は、全く窓がない壁に比べて相対的に弱くなります。
建物の構造については色々な解析手法があり、強ければいいという訳ではなく、建物全体についての強度バランスが重要です。ですから構造力学上合理的な窓配置を考えながら計画しなければなりません。

こうして考えると、窓の計画は様々な事を同時に考えて設計しなければならず、単に外観デザインのみで決定できるものではありません。住まう人が求める生活や設計する人の哲学により、仮に同じ間取りでも窓の計画は大きく変わり、全く違う建物になり得ると考えられます。
更に言うと、窓のことを考えながら間取りや断面を考えなければ良い建物にはならないでしょう。

私が建物を設計する場合、基本的に窓がない部屋は、たとえ部屋の用途が物置だったとしても、極力作りません。窓のない部屋は当然暗く昼間でもエネルギーを必要とし、空気がよどんで結露やカビの発生を招きますし、良いことは一つもありません。地下室を作る場合でもドライエリアを設け、外気に直接面する窓を設置します。

マンションなどではトイレや洗面室、浴室といった、臭気や水蒸気が発生する部屋に窓がない場合が多くあります。中部屋で狭い住戸の場合でどうしようもない事もあるとは思いますが、80㎡を超える面積の住戸や、角部屋の住戸でも、やはり窓がないケースを見かけることがいくらでもあります。そのような間取り図を見ると、設計者の哲学と能力を疑わずにはいられません。

戸建住宅の場合、階段室や廊下など、非居室にも採光と通風をとる努力をすべきです。
中廊下であっても、廊下と居間を仕切る壁にガラス窓を設けたりドアをガラスかまちの引き戸にするなど、真っ暗で空気が流れない空間を作らないよう、あの手この手で努力します。最上階なら天窓だって付けれるのです。

そのようにして出来上がった建物は、どこにいても明るく、屋外の時間的環境の変化を感覚的に感じることができる心地よい内部環境を得ることができます。天気の良い日はそれを感じ、雨降りの日はそれを感じる、といった事は人間がそこに暮らしていく上で大事な事に思います。
私の自宅は居間が2階にあり、吹き抜けになっているのですが、壁と屋根の間に窓を設けているため昼間は空の色や明るさの変化や雲の動き、雨の様子などが、夜は月や星の様子が視覚的に感じることができます。

デザインがいくらかっこよくても、じっと動かないものはすぐに飽きてしまうものです。自然の営みによって生み出される多様な変化と比べると、人間が考えた形はいくらレベルの高いものであってもそれらにはかないません。空間を構成する3次元の世界に時間的変化を加えてこそ、その場所に奥行や深みが与えられるのではないかと思います。

木々の揺らめきや羽ばたく鳥、海のきらめきや太陽の光の変化などを暮らしの中で体感できれば、環境や地球や宇宙について考えたり感謝したりすることも身近に感じられます。


2014年3月30日日曜日

2014年3月24日月曜日

面白いアイデアを見つけました。
緑の使い方もですが、廻り階段の中央を吹き抜けにせず、
楽しいスペースにしちゃってるところが好きです。

http://inhabitat.com/paul-cocksedges-living-staircase-spirals-from-floor-to-ceiling-with-lush-greenery/

2014年3月17日月曜日

住宅についての新しい概念。

住宅について思っている事。

年金不安や経済の見通しの不安を考えると、又、子供達の未来を考えた時、人生のうちで最も高い買い物である住宅を単なる住む場所と捉えていて良いのだろうか?と最近感じている。

私の家は2階に生活スペース3階に寝室という作りにしてあり1階は時期によって使い方を変えられるよう作られている。
今は子供が小さいので1階は応接兼客間の和室、書斎、納屋、土間というゆったりした使い方をしているがそろそろ物要りになるので収益をあげられるよう、和室を下宿部屋、書斎は事務所、納屋や土間は教室や店舗に用途を変えようと考えている。

子供が独立した頃には親を1階に住まわせるかもしれない。
また3階の子供達の小さな寝室(それぞれ2.6畳の、寝るためだけの部屋)は間仕切りを取り払いゆったりとした夫婦それぞれの寝室に変更できるようにしてある。

更に将来は長男夫婦が2,3階に住み私達夫婦が1階に移るつもりだ。できればそこで死ぬまで面倒をみてもらえたら、と思っている。

住宅の建設を、収益の上げられる設備への投資として、また何世代もが使う財産として考える。家を住むための箱としてのみではなく、もしかしたら自分達で収益をあげられるかもしれない不動産として捉えてみる。また、家族や親せきは場合によって労働力となる可能性に気付く。
すると住宅にかけるお金は、単なる消費から将来投資へと変貌する。ならば住むだけのために建てる、1世代で住んで壊すという、日本の住宅文化を改め(というより昔に戻し)、丈夫で長持ちするようコストをかける気になり、住宅の質、街全体の資産価値も上がる。

住む場所と働く場所が同じなら、交通費や通勤時間が節約できる。
家族が働いた分は家族に還元される。

そのための一つアイデアがある。家族やその友人、近隣住民が持つ特技を先程の教室で生かすというものだ。教える人になってもらいお礼を支払う。習いに来た人は、先生ありがとうと言ってお月謝を払う。

下宿、と先程書いたが、これについてもアイデアがある。住んで貰う人は大学生。(あるいは留学生でもよい。)
受験後の人生で一番知識が頭に入っている人に、教室で塾の先生をしてもらう。下宿生はバイトを探さなくていい。自分で稼いだ分で家賃を払ったり旅行に行ったりする。教えて貰う生徒達は、先生ありがとうと言ってお月謝を払う。

このアイデアは家族にとってもプラスになる。子供が受験生の場合はもちろん、そうでなくても他人との触れ合いや異文化の体験につながる。
友人や近隣住民も潤い、必要なサービスを受ける事ができ、情報交換が活発になる。

こうして自分の周りの人たちがそれぞれの需要と供給を埋め合い経済が周る。そのような場を提供できる住宅があったら素晴らしいと思う。

2014年3月1日土曜日

チャールズ ムーアのシーランチ

大学の時、チャールズ ムーアという建築家を知りました。
シーランチという建物が有名です。
僕はこの人の作った住宅の内部空間が好きでした。立体的で写真を見ているだけで
ワクワクしてしまうくらい上手くできていて、本に載っている図面を何度も見て、
どうやってこんな空間を作っているのか研究しました。平面と断面がどうなっているか、
それが立体になるとどうなるか自分でパースをスケッチして確かめたりしました。
片流れの屋根も好きでした。屋根をバランスよくかけるのは思った以上に難しく、
今でも悩みます。チャールズ ムーアのかける屋根は洗練されていて魅力を感じます。
日本建築と違い、軒が無くペタンとした屋根です。四角い箱の一部をカッターで
切り落としたような形状をしています。そんな屋根が塔や煙突と一緒に幾つも連なって、
独特のバランスの良い外観を創り上げています。

参考写真
 http://www.linea.co.jp/info/detail/iid/493

指定した地点
110 Sea Walk Dr, Sea Ranch, CA 95497 アメリカ合衆国
http://goo.gl/maps/COugM

2014年2月16日日曜日

一輪挿し

勝手に花壇に生えた花を見つけたので、沖縄で買って放ったらかしになっていた一輪挿しを柱にフックを付けて飾ってみました。